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HOME   »   大相撲  »  [大相撲] 日馬富士関 おめでとうございます
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 2012年大相撲9月場所は、大関日馬富士の優勝で幕を閉じました。これで日馬富士は2場所連続優勝、これも凄いことですが、2場所連続「全勝優勝」であり、これは大相撲の歴史に残る偉業と言えます。
 これで日馬富士は横綱に昇進します。第70代横綱の誕生です。

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 昨9月23日千秋楽結びの一番、横綱白鵬と大関日馬富士の取組は、素晴らしい内容でした。

 立ち合いは白鵬が優位で、直ぐに右四つ、白鵬は両まわしを引いて十分な体制、この時にすぐに攻めていれば、白鵬にも勝機があったと思いますが、両力士がしばらく土俵中央に留まった後、日馬富士が巻き替えに成功した後は、日馬富士の一方的な攻勢が続く相撲となり、白鵬は防戦一方でした。

 日馬富士は、頭をつけた後、西・東と二回の寄りを見せましたが、これは白鵬が全力で残しました。特に1回目の寄りの際に叩き込んでいれば、勝負は決したと思いましたが、日馬富士は叩きませんでした。

 続いて、土俵やや東よりの位置で、日馬富士は右からの下手投げを連発、これを白鵬が右足のステップで堪え、日馬富士を中心に白鵬が一周したところで、白鵬が前に倒れ、直後に日馬富士も土俵に落ちました。引き摺るような下手投げが決まりました。

 白鵬は直ぐに立ち上がり、悔しそうな顔で天を仰ぎましたが、日馬富士は中々立ち上がることが出来ず、額を土俵に付けてから、ゆっくりと立ち上がりました。両力士とも全力を出し切った「大相撲」でした。

 日馬富士は、モンゴル出身の28才。186cm、133㎏(入幕したころ120㎏前後であったことからすると増えました)と体格には恵まれませんでしたが、そのスピードと前に出る力は抜群で、優勝4回目にしてついに横綱昇進を遂げました。

 2場所連続全勝優勝を飾った日馬富士は、所定の手続きを踏んで横綱になるわけですが、この「所定の手続き」には、横綱審議委員会への諮問も含まれます。この横綱審議委員会(以下、横審)は、必要なのでしょうか。

 横綱審議委員会を構成する委員は「大相撲に造詣が深い有識者」が選ばれることになっていますが、このところの特定の横綱を巡る一連の騒動他における、横審委員の発言やコメントを見るにつけ、大相撲に対する見識が不十分、時には大相撲を知らないのではないか、といった印象を受ける事例が数多くありました。

 そもそも「品格」という崇高で難しい概念を軽々しく口にし、品格が無いと判断する理由を説明できない横審委員を見ると、疑問を感ぜざるを得ません。

 大相撲を長く見ているとか、大相撲関係者に知り合いが多いとかいったことと、大相撲に対する識見が高く深いということは、全く無関係です。それどころか、間違った見方・接し方を長く続けると、誤った判断基準が身に付いてしまい、結果として「単なる好き嫌い」にしか見えない、粗末な判断を下すことになります。

 もうひとつ横審の問題点として挙げたいのは、その判断結果について「責任を取らない機関」であることです。

 大関時代に2場所連続で準優勝だったある力士の横綱昇進を横審は了承しました。当該力士は、横綱になってからも優勝できず、しばらくして行方をくらましました。「優勝していない力士を横綱にしたこと」自体に問題があるといっているのではありません。
 横綱昇進基準の3番目の「2場所連続で優勝に準ずる成績を上げたもの」という基準はクリアしていますので、横綱昇進後の当該力士が立派な成績・全力士の範となる土俵態度・取組姿勢を見せてくれたのであれば、問題ない判断と言えるでしょう。こうした「潜在的能力を見抜く」ことも、横審の大切な存在意義であるはずです。

 しかし、当該力士は横綱の責務を放棄し、優勝もできませんでした。同基準の1番目である「品格・力量が抜群であること」を全くクリアできない力士だったのです。
 ここで指摘したいのは、この「誤判断」について横審が全く責任を取っていないことです。横審委員が総辞職(総辞職が責任を取ったことになるかは別として)したとか、横審委員が「間違った判断をして申し訳ない」とコメントしたとか、聞いたことがありません。
 特定の横綱(その横綱も横審で承認されて昇進しているのですが)の一連の騒動については、過剰な程に騒ぎ立てる横審委員が、自らの不見識・誤判断については無反応・無視というのでは、バランスが取れないしアンフェアです。

 数年前、ある横審委員が「2場所連続優勝なら横綱になれるというのなら横綱審議委員会は不要だ」と発言しているのを報道で見ましたが、この発言自体が諮問委員としての自らの立ち位置さえ理解できていない傲慢なものです。

 当該委員の発言趣旨とはおそらく正反対の意味で、おっしゃる通り横審は不要だと思います。1950年(昭和25年)という60年以上前に、当時の「横綱粗製乱造批判」に対応して設けられた横綱審議委員会は、その歴史的意義を達成し、その役割を終えたのでしょう。そして、横綱昇進基準も、より客観的なものに見直していく必要があると思います。(別稿で採り上げたいと思います)

 千秋楽結びの一番で勝ち名乗りを受けた日馬富士が支度部屋に向かって、笑顔で戻ってきました。その通路で、同じ伊勢が浜部屋の兄弟子安美錦関が待っていました。二人はがっちりと抱擁しあいました。離れ際、安美錦の眼には涙が光っていました。
 優勝パレードの車上、日馬富士の隣には優勝旗を持った安美錦が笑顔で座っていました。日馬富士は、笑顔で手を振り続けていました。

 日馬富士関、本当におめでとうございます。
 
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日馬富士横綱   日馬富士優勝   横綱審議委員会不要  
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日馬富士優勝おめでとうございます。日馬富士が横綱になって初めて優勝したことはうれしいですが最近大相撲に八百長問題や暴力のこととかの不祥事と節電を理由に3月の春場所を最後に大相撲を廃止して総合相撲を設立させるべきです。総合相撲の力士は大相撲の1981年度(1981年4月1日)以降生まれ(白鵬、日馬富士、琴欧州、鶴竜、朝赤龍、把瑠都、翔天狼、琴奨菊、豊真将、豊ノ島、阿覧、豪栄道、豪風、土佐豊など)の力士を受け入れ1980年度(1981年3月31日)以前生まれ(旭天鵬、時天空、安美錦、若の里、雅山、剣武、豪風旭など)の力士は大相撲の廃止を機に強制引退するべきです。大相撲は日本相撲協会ですが総合相撲は日本総合相撲協会にするべきです。大相撲の本場所は5月の夏場所と9月の秋場所と1月の初場所が東京の両国国技館、7月の名古屋場所が愛知県体育館、11月の九州場所が福岡国際センター、3月の春場所が大阪府立体育館で開催していますが総合相撲の開催場所は東京の大田区総合体育館で開催させるべきで本場所は5月の夏場所と9月の秋場所と1月の初場所の3回で総合相撲は2013年5月に開幕させて2013年5月の夏場所から開催させるべです。また日本大相撲トーナメントはフジテレビ系列で毎年度2月の上旬の日曜日に放送して東京の両国国技館で開催していますが日本総合相撲トーナメントはテレビ東京系列で毎年度2月上旬の日曜日に放送して東京の大田区総合体育館で開催するべきです。

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