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HOME   »   野球・ベースボール全般  »  野球における試合の「流れ」とは?
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 先日の夏の甲子園大会2013でも、それまで好投を続けていた投手が、反対側から見ればそれまで手も足も出なかった打線が、あるイニングに突然崩れ、攻撃が繋がり、大量失点・得点に結びつくケースが、数多くありました。

 こうした現象は、なぜ起こるのでしょう。

 また、最近良く聞く言葉に「守備から攻撃へ」があります。このイニングをキチンと守り、次のイニングの攻撃に結びつけるという趣旨でしょう。
 解説者からも「この回は三人で切って取りたいですね。流れを呼び込むために」とか「点は入らなくとも、ヒットを1本打っておくことで、流れを渡さずに済みます」といったコメントが良く聞かれます。
 そして、実際にピンチを凌ぎきった次のイニングでチャンスを迎え、得点を上げることも度々眼にしますし、三者凡退の次のイニングにチャンスが生まれることも多いように感じます。

 何か、試合を支配しているかのような「流れ」とは、いったい何なのでしょうか。

 まず思いつくのは、気持ちの問題です。相手の攻撃を三人で終わらせることができたのですから、気持ち良く攻撃に移ることができます。
 大ピンチを凌いだのですから、ホッとする一方で「よし、やってやるぞ」と気持ちが高ぶることは考えられます。

 また、体力面もあるのでしょう。相手の攻撃時間が長い=守備の時間が長いと多くのプレーヤーは疲れます。野球というのは、投手と捕手・1塁手以外の野手は、実は守備機会が1試合に1回も無いとか、1~2回しか無いということが、よくある競技ですので、守備プレーで疲れるのでは無く、同じ姿勢で長い時間打球を待ち続けることが、心身の疲れを生むのでしょう。
 三者凡退なら、疲れは最小ということになります。

 この点は逆もあるのかもしれません。相手チームの投手にとっては、自軍の攻撃が三者凡退で短時間に終了してしまうと、体力を回復する時間が少ないことになります。加えて、援護点を取ってくれる気配が無いことにより、精神的にもプレッシャーを感じながら、マウンドに登るのかもしれません。

 少し話が逸れますが、ダルビッシュ投手が好調な投球を続け、三振の山を築いているゲームで、テキサスレンジャーズのショートストップ・アンドルス選手が「ダルビッシュの試合はつまらない。打球が飛んでこないから」と、冗談で言ったと伝えられていますが、これは半分本音なのかもしれないと思います。

 三振は、多くの場合3球では取れませんから、4球5球6球と球数が多くなります。これが、ダルビッシュがMLB2年目の8月が終わろうという時期になっても、いまだにMLBで完投したことが無いことの理由のひとつでしょう。
 投球スタイルの問題ですから、良し悪しということではありませんが、野手、特に守備機会が多い遊撃手のアンドルス選手にとっては、守備の構えをし、気持ちを集中させるという行為を何度も何度も繰り返し、結局1つの打球も飛んでこないのですから「つまらない」ということになるのでしょう。

 さて、話を戻します。

 「守備から攻撃へ」という考え方やチームの作り方には、一定の根拠が有るように思われます。もちろん、明快な理由は全く分かりませんが。

 次に、ひとつのイニングで「流れが相手に傾くと、中々抑えることができない」というのは、なぜなのでしょう。解説者も「すっかり流れが相手に行ってしまいましたから、ここを抑えるのは難しい」とコメントすることが、よくあります。

 これは本当に不思議なもので、前のイニングまで完全に押さえ込まれていた打者が、「流れが来ている」イニングでヒットを打つというのは、よく眼にすることです。

 これも、まずは気持ちの問題でしょうか。打者は「打ってやる」という強い意識を持って打席に入り、投手は「討たれてはいけない」という守りの意識が強くなって、具体的な肉体の動きとしては、打者はボールを一層よく見るようになり、スイングも少し早くなる、一方の投手はストライクを取りに行って、腕がやや縮み、ボールを置きに行くので、腕の振りも少し弱くなる、といったことなのでしょうか。

 当然ながら、気持ちの問題だけで良い結果が得られるなどということは有り得ない訳で、その気持ちが肉体的な動きに反映されることが絶対に必要です。

 また、ピンチが続くと、そのイニングの投手の投球数が増えることは、大きな影響があると考えます。多くのプロの投手が「投球数が増えると、握力が無くなってくる」とコメントしています。

 これまで野球を観てきた感じからすると、1イニングで20球以上になると、球威・コントロールとも落ちてくるようです。イニングを跨げば、イニング間に疲労が回復するので、握力は戻るのでしょうが、同一イニングで30球40球と球数が増えれば増えるほど、投手の握力が落ち、投球ボールの威力も落ちるのでしょう。
 打者の方は、次から次へとフレッシュな選手が登場するわけですから、どうしても打たれることが多くなります。
 これは「流れを止められない」理由のひとつではあろうと思います。

 また、ここでリリーフ投手を送り込んでも「流れを止められない」という試合も、よく眼にします。
 前述の理由付けでは、このことは説明できません。やはり「流れ」というのは、中々難しく微妙で不思議なものなのでしょう。

 ただし、こうした「流れ」を多くの場合に遮断するリリーフ投手は存在します。MLBで言えばマリアノ・リベラ投手ですし、NPBで言えば全盛期の佐々木主浩投手でしょう。この2人は、どんなピンチ=流れが相手チームに完全に行っているとき、でもキッチリと抑えたことが多かったと思います。圧倒的な投球技術を保持しているからこそ、押さえ込めるのだと思います。
 神様とか大魔神と呼ばれる所以でもあります。

 そうなると、「流れ」というのは、精神と肉体の変化から生まれるものであり、心身ともに高いレベルの技術を保持していれば、克服可能ということになります。

 なんとなく、安直な結論になってしまいました。真相に近づけたとは、とても思えない感じです。

 とはいえ、「流れ」というものを深く考え、十分に研究し、正体を掴み、色々なケースでの対応策を立案・実行することは、試合で勝つため、そしてその競技を発展させる為に必要なことだと思います。
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