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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム69] 小柄な優駿 ダイナナホウシユウ号
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 今週は神戸新聞杯です。神戸新聞杯といえば、菊花賞トライアルであり、現在のように、短距離路線、中距離路線、牝馬の路線等々が確立されていなかった時代には、神戸新聞杯→京都新聞杯→菊花賞というローテーションが、3歳牡馬のみならず秋競馬全体の柱であったように思います。

 2000年に京都新聞杯が春施行になってからは、神戸新聞杯が唯一の菊花賞前哨戦となりました。近年は、オルフェーヴル、ゴールドシップと「神戸」を勝った馬が菊花賞を勝っていますので、その位置付けは一段と高いものになっていると思います。

 さて、本稿で採り上げるのは、1954年・昭和29年の第2回神戸盃(神戸新聞杯の前身レース)に勝ったダイナナホウシユウです。
 さすがにこの時期のサラブレッドについては、リアルタイムには知らないのですが、戦後の中央競馬復興期を支えた名馬として採り上げたいと思います。

 ダイナナホウシユウ号、父シーマー、母白玲、通算成績29戦23勝。皐月賞・菊花賞を制した2冠馬にして、11連勝という中央競馬の連勝記録も保持しています。3200mだった天皇賞(秋)にも勝っています。
 同じ父を持つタカオー号と共に、当時の中央競馬重賞レースの骨格を成す名馬でした。

 馬主の上田清次郎氏は、期待が大きい馬に「ホウシユウ(ホウシュウ)」の名を付けました。1949年の日本ダービー3着馬ホウシユウや、生涯44勝のJRA記録を持つダイニホウシユウ(アラブ)、日経新春杯などを制したダイサンホウシユウ、ハイセイコーと同世代で3歳春時点の関西馬のエース・ホウシュウエイトなどなど。
 ナンバー馬名は、エイトで終わったように思いますが、ナンバー馬名以外にも1958年の桜花賞馬ホウシユウクイン、ホウシュウリッチやホウシュウミサイルなどの重賞勝ち馬達がいますから、「ホウシュウ」馬は一時代を築いたといえます。
 その「ホウシュウ」馬の代表格が、ダイナナホウシユウなのです。

 神戸新聞杯が別定重量戦になったのは1957年ですから、1954年はハンデ戦でした。デビューから11連勝で皐月賞を制していたダイナナは64kgを背負うこととなりましたが、これを勝ち切り、菊花賞でも6馬身差で圧勝したのです。

 ちなみに、斤量64kgは酷量ですが、当時はハンデ戦が多く、優勝回数が多い馬に60kg以上を背負わせることは珍しいことではありませんでした。ダイナナも生涯29戦のうち10戦で60kg以上を負担し、8勝2着1回3着1回という見事な成績を残しています。

 このダイナナホウシユウとライバルだったタカオーは、父シーマーが同じのみならず、生まれた牧場も同じ北海道の飯原牧場でした。
 飯原牧場は、スパルタ教育で有名な牧場でしたから、小さい頃から鍛えに鍛えられましたので、ダイナナもタカオーも大きく成長することができなかったのか、390kg前後の馬体重の小さな馬でした。この400kgに満たない小さな馬が、60kg以上を背負ってレースで勝ち続けるというのですから、脅威という他はありません。

 ダイナナホウシユウの成績を見ると、当然に中央競馬会の顕彰馬となってしかるべきかと思いますが、これがなっていません。顕彰馬の検討会議で「馬体が小さすぎてサラブレッドとして相応しくない」と頑強に反対した委員が居たと伝えられています。

 よく分からない理由ですので、もう一度検討すべきではないかと思います。

 復興期の中央競馬の重賞レースに秩序を構築し、1956年の第1回中山グランプリ競走(有馬記念の前身レース)で2番人気になりながら、レース中に故障を発症して11着に敗れ引退するまで、小さな体にムチ打って走り続けてくれた「優駿ダイナナホウシユウ」。
 サラブレッドの功績は、体の大きさで判断されるべきものではないと考えます。
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