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HOME   »   MLB  »  [MLB] 2012年レギュラー・シーズン大詰め
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 MLB2012シーズンも大詰めを迎えています。9月末を終えて、各チーム残り3試合。プレーオフへの出場チームが、固まりつつあります。

 ナショナル・リーグNLは、中地区のシンシナティ・レッズと西地区のサンフランシスコ・ジャイアンツが地区優勝を決めて、1位でプレーオフ進出を決めました。
東地区は、ワシントン・ナショナルズがアトランタ・ブレーブスを3ゲーム差でリードしていますが、まだ優勝は確定していません。但し、この両チームはプレーオフ進出は決めています。地区1位で進出するか、ワイルドカード*に回るかが未定ということです。
(*各地区2位のチームで、勝率が上位2位までのチームが進出するもの。従来1チームでしたが、今シーズンから2チームが進出し、1ゲームを行いワイルドカードの代表1チームを決める方式に変更になりました)

 ナショナル・リーグのワイルドカード進出のもう一チームは、中地区のセントルイス・カージナルスと西地区のロサンゼルス・ドジャースが競っていますが、セントルイスが2ゲーム差でリードしていますので、相当有利です。

 ナショナル・リーグのシンシナティとサンフランシスコは早々と優勝・プレーオフ進出を決めましたから、主力選手を休養させたり、小さな故障を治療したり、対戦が予想される相手チームの研究をしたりと、プレーオフへの準備を着々と進めています。MLBはレギュラー・シーズン(NPBのペナントレースにあたる)が終わると、直ぐにプレーオフが始まりますから、地区優勝を早く決めて、長いシーズンの疲労を取ることが、プレーオフを勝ち進むために極めて重要です。

 アメリカン・リーグALは、ナショナルリーグに比べて混戦です。大混戦と言ってもいいでしょう。
 全162試合のレギュラー・シーズンの159試合を終えて、まだ地区優勝したチームがありません。
 東地区は、ボルチモア・オリオールズとニューヨーク・ヤンキースが並んでいます。両チームともプレーオフ進出は決めていますが、地区優勝の名誉と、地区優勝・一位でプレーオフに進出すれば、ワイルド・カード進出チームより、1ゲームは少なくて済みますから、ここまで来ても両チームとも譲れません。

 中地区は、デトロイト・タイガースがシカゴ・ホワイトソックスを3ゲームリードしていますので、相当有利です。シカゴは2位になると、勝率が低くワイルドカードに進出できる可能性が低いので、僅かな逆転地区優勝に賭けています。

 西地区は、テキサス・レンジャーズがオークランド・アスレティクスを2ゲームリードしています。テキサスは、その勝率から万一オークランドに地区優勝をさらわれても、ワイルドカードでのプレーオフ進出は決めています。オークランドも、中地区のシカゴに比して勝率が高いので、ワイルドカードでのプレーオフ進出の可能性は高いのですが、東地区と同じ理由で、地区優勝したいため最後まであきらめません。

 今シーズンのALの混戦状況は珍しいものです。いつもより多くのチームのファンが、シーズン最終盤まで手に汗握る状況ですから、所謂プロスポーツ興行の視点からは最高のシーズンといえます。入場者数も伸びていることでしょう。
 一方、ワールドシリーズの行方を考えれば、準備万端でプレーオフに臨めるNLのシンシナティとサンフランシスコが有利といえます。結果として、今シーズンは、NLのチームの方が有利でしょう。

 残り3試合を終え、レギュラーシーズンが完結すると、以下のようにプレーオフが行われます。

① 各リーグのワイルドカードプレーオフ進出2チームによる1ゲームプレーオフが行われ、各リーグ1チームずつが次のステージに進出します。

② ディビジョン・シリーズ。東・中・西の各地区の優勝チーム3チームと①で決まった1チームの計4チームが、トーナメント方式で次ステージへの進出を争います。
 組合せは、地区優勝3チームの中で勝率1位のチームと①のチームが対戦、勝率2位のチームと同3位のチームが対戦することが原則です。
 但し、①のチームと勝率1位のチームが同じ地区だった場合には、組合せを変更します。ディビジョン・シリーズは同じ地区のチームは対戦しないルールになっていますので。このシリーズは、先に3勝した方が次のステージに進めますので、最多で5ゲームが行われます。

③ リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ。②を勝ち上がった2チームが、NL、ALの覇権を競うシリーズです。先に4勝した方がリーグチャンピオンになりますので、最多で7ゲームが行われます。

④ ワールド・シリーズ。③でNLのチャンピオンになったチームとALのチャンピオンになったチームが、MLBの覇権を争うシリーズです。先に4勝した方がワールド・シリーズ・チャンピオンになります。MLBのプレーヤーなら、誰もが憧れるタイトルです。

 前述しましたが、レギュラーシーズンか終わると、直ぐにプレーオフが始まります。シーズン終了の翌日からということもあります。当然ながら、先発投手のローテーションも、レギュラーシーズンからの連続という形になりますから「プレーオフの初戦はエースを立てる」なんていうことは中々難しいことになります。
 レギュラーシーズン終盤の戦い方が重要ですし、早々と優勝を決めているチームなら、プレーオフのスケジュールに合わせた先発投手起用やメンバー構成が可能になります。

 今シーズンは、新規導入されたワイルドカードの1ゲームプレーオフがありますから、地区優勝3チームは、例年より1日多く休めると思います。この1日が大変大きいのです。

 ①②③④で、全て最終戦まで縺れ込むと、最大20ゲーム(1+5+7+7)を戦うことになります。プレーオフのそれぞれのシリーズの間にも原則として休みの日はありませんから、場合によると20連戦の可能性もあります。従って、②ディビジョナル・プレーオフや③リーグ・チャンピオンシップを早々に勝ち上がり、休みを取ることが重要になります。

 私もMLBプレーオフを観るようになってから17年しか経っていませんが、その記憶からすると、ワールド・シリーズやリーグ・チャンピオンシップ・シリーズで勝つためには、ディビジョナル・プレーオフを少なくとも3勝1敗、できれば3連勝で勝ち上がることが望ましい形です。ここを3勝2敗で、ようやく勝ち上がったチームは、中々次のシリーズでは勝てないと思います。

 リーグ・チャンピオンシップ・シリーズやワールド・シリーズは、例年、両チーム死力を尽くした戦いになります。

 昨年2011年のワールド・シリーズはNLチャンピオンのセントルイス・カージナルスとALチャンピオンのテキサス・レンジャーズの対戦でした。テキサス3勝2敗で迎えた第6戦、9回表までテキサスが7-5でリードしました。9回裏セントルイスの攻撃、2アウトでランナーは2人、ここで2ストライクと追い込まれたデビット・フリースが3塁打を放ち7-7の同点、試合は延長へ。

 延長10回表、テキサスはジョシュ・ハミルトンの2ラン本塁打で勝ち越し。10回裏セントルイスの攻撃も2アウト・ランナー2人を置いて、打者ランス・バークマンは2ストライクと追い込まれます。しかし、ここでバークマンは2点タイムリーヒット。9-9の同点。

 延長11回裏セントルイスのデビット・フリースがサヨナラ・ホームランを放ち、10-9でセントルイスが勝ち、3勝3敗として、シリーズの行方は第7戦にもつれ込みました。

 このシリーズは、第7戦をセントルイスが勝って、ワールド・チャンピオンになりましたが、テキサスは、第6戦で2度、あとストライクひとつでワールド・チャンピオンという状況を造り上げての惜しい敗戦となりました。テキサス悲願の初制覇は、またもお預けになったのです。

 この2011年ワールド・シリーズ第6戦のような展開は、小説に書いたとしても「世界最高の選手が集まって最高のプレーをしているのに、2度も2アウト・2ストライクから追いつくなんてストーリーは、非現実的で読者をバカにしている」と言われてしまいそうですが、現実には起こっています。

 今でも時間があると、この「第6戦」のビデオを観ますが、1イニングどころか、1アウトどころか、1球毎に、プレーヤーはもちろんとして、監督・コーチが大きく動きますし、動揺する様子もよく伝わってきます。観衆も、一球ごとに悲鳴を上げ、どよめき、心の底からゲームを楽しんでいます。
 高価なチケットを入手しても、十二分に観る価値がある、まさにプロフェッショナル・ゲームです。

 MLBが、こんな素晴らしいゲームを生産・提供できる理由は、以下の2点だと思います。
・プレーヤー・監督・コーチのレベルが高く、ボールパークで展開されるプレーのレベルが極めて高い(世界一)こと。
・プレーオフ・シリーズ全体の構成、試合数・組合せ等々がシステムとして優れていること。つまり、長い歴史を踏まえて、最高に面白いゲームが生み出されるような仕組みが出来上がっていること。これは、MLB機構、そのもののお手柄だと思います。

 1980年代後半から1990年代前半に、観客数・TV視聴率とも下降の一途を辿り、MLBの危機が叫ばれた時期があったそうです。それから20年、MLBの全ての関係者は、それぞれの担当部署で、プロフェッショナル・スポーツのあるべき姿を追求し、様々な施策を展開してきたのでしょう。
 今やMLBは、世界で最も成功しているプロスポーツ・リーグのひとつになりました。

 知人のアメリカ人(結構なシニアですが)が言います。
「ひいきのチームのゲームが2週間に1日行われないことはあるが、シーズン中(約6か月間)、メジャーリーグのゲームが全米で1試合も行われないという日は無い」
「ベースボール イズ アメリカ」だと。

「ベースボール イズ アメリカ」を維持していくことは容易なことではありません。
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