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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム81] 4歳の11月に花開いた スクリーンヒーロー号
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 スクリーンヒーローは、2008年11月9日のアルゼンチン共和国杯G2で重賞初勝利を挙げ、11月30日のジャパンカップG1に快勝しました。4歳の11月に重賞を2勝したのですが、スクリーンヒーローの重賞勝ちは、この2レースのみでした。

 2歳時2006年11月のデビューですから遅い方でしょう。続く未勝利戦もものに出来ず、初勝利は2007年1月の未勝利戦でした。
 グラスワンダー産駒ですから、中長距離で十分に戦えると観た陣営は、当然のようにクラシック路線を目指します。2歳重賞に全く無縁であったスクリーンヒーローですから、皐月賞・日本ダービーの出走権を手に入れるためには、急がなければなりません。

 2007年2月の3歳500万下レースに勝って、フジテレビ賞スプリングステークスに挑戦します。このレースでは勝ったフライングアップの5着と健闘しましたが、春のクラシックレースには間に合いませんでした。

 秋の菊花賞を目指して、9月のセントライト記念に挑み大健闘の3着。菊花賞の優先出走権を手にしましたが、レース後に剥離骨折が見つかり断念。結局、クラシックレースには縁がありませんでした。

 明けて4歳・2008年は、長期休養明けの8月始動。私は、この長期療養がスクリーンヒーローにとってとても良かった、この長期療養によって本格化したと観ています。「馬が変わった」のです。
 緒戦・支笏湖特別の馬体重は484kgと前走比+18kg。さすがに太め残りかという体重ですが、後から見ると480~490㎏が彼の適正体重でした。つまり、この長期療養中に「20㎏の筋肉」が付いたのでしょう。

 支笏湖特別に勝って3勝目を挙げると、続く札幌日経オープン、オクトーバーステークスを連続2着と、準オープンクラスなら十分に戦える力を見せました。

 そして頭書の2008年11月を迎えるのです。

 11月9日のアルゼンチン共和国杯G2には、アルナスライン、ジャガーメイル、キングアーサー、ネヴァブションなどの有力馬が顔をそろえました。しかし、重賞未勝利で3勝馬にもかかわらず、スクリーンヒーローは3番人気に支持されています。ファンの見る眼の確かさを感じます。

 レースは、好位を進んだスクリーンヒーローが直線で抜け出し、ジャガーメイル、アルナスラインの両人気馬の追い上げを1と1/2馬身凌ぎ切り優勝しました。ついに、重賞勝ち馬となったのです。

 そして、スクリーンヒーローは中2週でジャパンカップに挑みます。重賞勝ち馬となったとはいえG1レース初挑戦。
ウオッカ、マツリダゴッホ、メイショウサムソン、ディープスカイ、アサクサキングスらの日本タービー、有馬記念といった大レース勝ち馬達を相手にしては、さすがに荷が重いという感じで、9番人気でした。順当な人気でしょう。

 レースはネヴァブションが逃げてコスモバルクが2番手、ウオッカとマツリダゴッホが好位キープ、スクリーンヒーローは中団前目でじっと待ちます。
 さて4コーナーを回って直線、スクリーンヒーローはウオッカ、マツリダを交わし、メイショウを振り切って先頭に立ちます。ディープスカイの追い込みを1/2馬身凌いだところがゴールでした。
 「長く良い脚が使える」スクリーンヒーローの持ち味が活きた、生涯最高のレースでした。486㎏と小さくは無い体ですが、直線を疾駆するスクリーンヒーローは馬体重以上に大きく観えたことが印象に残っています。

 この勝利の後、スクリーンヒーローは有馬記念、天皇賞(春)(秋)、宝塚記念などの6戦に挑み、健闘しましたが勝ち鞍を上げることが出来ず、1年後2009年のジャパンカップ13着を持って競走馬を引退しました。

 スクリーンヒーロー号、父グラスワンダー、母ランニングヒロイン、母の父サンデーサイレンス、通算成績23戦5勝。父から雄大な体を、母から素敵な名前を頂いています。

 ダイワスカーレットとウオッカの牝馬2強や、ディープスカイ・ドリームジャーニーといった強豪牡馬が闊歩する時代に、一陣の風のように駈け抜けたサラブレッドでした。

 2008年11月の主役はスクリーンヒーローであったと思います。そんなに昔のことではないのに、とても懐かしく想い出されます。
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