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HOME   »   大相撲  »  [大相撲] 11月場所を振り返って
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 2013年の大相撲11月場所は、11月24日に千秋楽を迎え、横綱・日馬富士関の6回目の優勝で幕を閉じました。熱戦が多かった今場所を振り返ってみます。

1. 日馬富士の優勝
 横綱・日馬富士が14勝1敗で優勝しました。今場所は初日から「低く鋭い立ち合い」が見られました。足首の調子が相当回復していたようです。こうなると、そのスピードは他の力士の追随を許さないものですから、星が上がります。
 千秋楽の横綱・白鵬関との対戦も3秒で勝ちました。鋭い立ち合いから、まず当たって、素早く左上手を取り、そのまま半身で寄り立てて勝負を付けました。白鵬に何もさせなかった圧倒的なスピードは、日馬富士相撲の真骨頂です。いつも書くことで恐縮ですが、体調が万全であれば白鵬と互角の成績を残せることを、再び証明しました。

 これで2013年の6場所は、白鵬が優勝4回、日馬富士が優勝2回と言うことになりました。体調の安定度で白鵬が勝るとはいえ、2人の横綱の力量が抜けていることが、よく分かる1年でした。
 日馬富士には、体調の維持・改善に努めていただき、「幕内最軽量力士でありながら横綱を張る」という、素晴らしい相撲を取り続けてもらいたいと思います。

2. 両横綱を倒した大関・稀勢の里関
 稀勢の里の両横綱との相撲内容は素晴らしいものでした。両横綱を圧倒しました。横綱戦では、前に出る力、引き付け、技の力強さ、いずれも見事なもので、特に体の芯の強さが際立っていました。
 一方で、安美錦戦や豪栄道戦に見られた体幹の力が抜けているような取り口はいただけません。千秋楽の鶴竜戦の内容も良くないものでした。前に出る力が不足していた今場所の鶴竜関ですから逆転できたものの、これが琴奨菊関なら先場所・先々場所同様に押し出されていたことでしょう。

 推測ですが、横綱戦は「負けてもともと」という気合で臨むのですが、大関戦以下の取組では「負けてはいけない」と考えるために、僅かに腰が引けているのではないでしょうか。
 常に、横綱戦と同レベルの前に出る力を維持できれば、取りこぼしは激減すると思います。

3. 関脇以下の幕の内上位力士
 豪栄道関は、先場所とは別人のような相撲内容でした。立合いのスピード、当たりの強さ、ともに不十分で、もっと良くないのは当たった後の前に出る力不足です。
 どの取組も当たった後、相手力士に押し込まれますから、持ち味が活きません。稀勢の里との一番を含めて2番を首投げで勝利しましたが、いずれも「一か八か」の乱暴な相撲。この2番を落としていれば6勝9敗の場所でしたが、今場所の豪栄道の相撲内容は、6勝レベルのものであったと思います。
 9月場所を思い出していただき、常に先手を取る相撲に戻していただきたいと思います。
  
 栃煌山関は、故障が影響していたのか精彩を欠きましたが、千秋楽の豪栄道戦を見ると、「強い時の強さ」は本物です。関脇以下では、現在最も大関に近い力量があると感じていますので、故障の回復を急いでいただきたいと思います。

4. その他の力士
 3人の力士の相撲が大きく進歩したと感じました。3人共10勝以上の星を上げました。

 まずは、玉鷲関。「左からのおっつけ」をものにして、相撲が変わりました。もともと体格面では十分な力士でしたが、バタバタした相撲が多く、前頭を上下していましたが、今場所の相撲なら十分に三役に定着できるでしょう。大関も狙えると思います。
 左のおっつけが強いことを相手力士が気づきましたから、それを避けようとするときに本来の押しが威力を発揮します。ひとつの取り口を身に付けると、取り口の幅が何倍にもなるという好例でしょう。来場所は前頭筆頭か三役になると思いますが、その地位でも十分に戦えると思います。楽しみな力士が出てきました。

 続いて、勢関。右からの攻め一本でしたが、今場所は左からの攻めが加わって、こちらも取り口の幅が大幅に広がりました。バランスが良くなったので、前に出る力も加わり、負けにくい相撲になったと思います。もともと気迫十分の取り口で人気の高い力士でしたが、力も付いてきましたので、今後の活躍が期待されます。

 3人目は、千代大龍関。幕の内に上がってきた頃は、「当たってから引く」相撲が多かったのですが、師匠の元千代の富士・九重親方の指導よろしく、「押し切れる相撲」がようやく実ってきました。もともと押す力+スピードは抜群のものでしたから、この相撲がものになってくれば、上位の力は十分に有ります。
 持病の糖尿病との付き合い方構築も含めて、今後の精進が期待されます。

 11月場所は総じて熱戦が多く、変化に溢れていて見所十分でした。

 来場所は、「稀勢の里の綱取りの場所」となりますが、故障が回復した日馬富士と巻き返しを図る白鵬の両横綱も、当然に優勝を狙ってくることでしょう。
 「優勝が絶対条件」の稀勢の里にとっては、とても厚い壁が存在していることになります。余程の気合と精進が無ければ、15日間の戦い方という点で上位に位置する2横綱を抑えて優勝することは難しいと思います。

 しかし、稀勢の里にはこの厚い壁を突破して、久方ぶりの日本人力士の優勝を実現して欲しいと思います。
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