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HOME   »   サッカー  »  [WC2014] 1次リーグ組合せ抽選会 「ペレと8人の英雄」(その3)
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 「その3」に登場する2人は、ワールドカップWCの1つのゲームにおける1本のシュートで伝説となった2人です。(敬称略)

 まずは、イングランドのフォワードFWジェフ・ハースト。イングランドが優勝した1966年のWCイングランド大会決勝戦でハットトリックを達成し、4-2で西ドイツを破る原動力となった選手です。
 ちなみに、WC決勝戦におけるハットトリックは、現在に至るまでハースト選手しか実現していません。

 ハースト選手を伝説のプレーヤーにしたゴールは、イングランドの3点目・自身の2点目でした。
スコア1-1の同点から延長戦に入り、2-2の同点からハーストが放った3点目のゴール=決勝ゴールが、WC史上最も有名なゴールのひとつになったのです。

 ハーストが放った強烈なシュートは、西ドイツゴール向かって右上の水平ポストに当たり、真下に落ち、地面で大きく跳ねてペナルティエリア側に出ました。これが、ゴールと認定されたのです。
 私もリアルタイムには観ていませんでしたが、その後の録画放送やダイジェスト版放送で再三このゴールを観ました。スローモーションでも何度も再生されました。ポールを叩いたボールは真下に落ちます。間違いなくゴールライン上には落下しています。しかし、「ボールが完全にゴールラインより内側に入ること」とされているゴール要件を満たしているかどうかは、相当に疑問が残ります。

 このゴールは、ワールドカップの行方を決めたという意味で大きなゴールでしたが、同時に「疑惑のゴール」として、現在も物議を醸しています。

 前回の2010年南アフリカWCにおけるドイツ対イングランド戦で、イングランド1-2の劣勢からランパード選手が放ったシュートは、完全にゴールインしていましたが、審判がゴールと認めず「幻のゴール」となりました。この「幻のゴール」は、1966年の「疑惑のゴール」の「お返し」だったという話も出ていました。
 「お返し」にしては、重みが違いすぎるとドイツのファンは言うことでしょう。

 いずれにしても、1966年のWCで、エースストライカーのジミー・グリーブスの故障により、準々決勝から急遽出場したジェフ・ハーストは、このゴールによりイングランドの英雄になりました。

 歴代のイングランドサッカーを代表するプレーヤーといえば、やはり1966年のWC優勝時の中心選手であったMFボビー・チャールトンであろうと思いますが、チャールトンも「ペレの後で抽選会のボールを運ぶ役割」は遠慮したのでしょう。
 一方でチャールトンはペレのことを、史上最高のサッカー選手と公言しています。私には、「あのボビー・チャールトンがペレを世界一と言っている」ことが、ペレの世界一評価の大きな原動力になっていると感じられます。

 続いては、ウルグアイのアルシデス・ギジャ。
 1950年WCブラジル大会の実質的な決勝戦(当時は決勝リーグ制)であった、ウルグアイ対ブラジルの試合で、1-1の同点から決勝の2点目を叩き出した、ウルグアイの名FWプレーヤーです。
 サッカー大国ウルグアイですから、「もっと若い立会人」も居るのでしょうが、同国が最後に優勝した1950年の大会に出場したプレーヤーとして、現在86歳のギジャが出てきたのでしょう。

 それにしても、「マラカナンの悲劇」を生んだ張本人を抽選会の立会人として登場させるのは、ブラジルサッカー協会としては勇気が要ることだったと思います。ギジャを指名したのは、FIFAなのかブラジルサッカー協会なのかウルグアイサッカー協会なのか、興味深いところですが、当のギジャは杖を突きながら楽しそうに抽選ボールを運ぶ役割を果たしていました。

 あのギジャのゴール=マラカナンの悲劇以降、ブラジルサッカー界はその実力向上に尽力し、WC優勝5回、それも自国優勝無しで、という世界に冠たるサッカー王国を造り上げたのですから、ある意味では「ギジャはブラジルサッカーの恩人」なのかもしれません。

 さて、「ペレと8人の英雄」と題して、3稿を書いてきました。残りは、スペインのイエロとフランスのジダン、ブラジルのカフーですが、この3人については、別に書く機会があると思いますので、今回の連続稿は8人中5人を取り上げることで完結としたいと思います。

 観ていて、本当に楽しい「抽選会」でした。
 そして、サッカー競技の歴史と大きさを存分に感じさせる式典でもありました。
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