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HOME   »   MLB  »  [MLB] ジャスティン・バーランダーとミゲル・カブレラ
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 日本時間の本日10月7日から、MLBのプレーオフ地区シリーズが始まりました。

 アメリカン・リーグAL中地区一位のデトロイト・タイガースと西地区一位のオークランド・アスレチックスが対戦しています。
 このデトロイトの投打の両輪がジャスティン・パーランダーとミゲル・カブレラです。

 バーランダーは、このブログでも何度も登場していますが、昨年のMLBサイヤング賞受賞投手で、現在AL最高の先発投手だと思います。身長196㎝、体重102㎏とMLBの投手としては特別大きな投手ではありませんが、その投手としての能力は抜群です。

 2012年レギュラーシーズンは、33試合に登板、238.1イニングを投げて17勝8敗、防御率は2.64、奪三振239個でした。勝ち星は17勝とALでは4番目でしたが、登板イニング238.1はダントツの一位でした。
 例えば、ヤンキース黒田投手と比較してみます。黒田も33登板で219.2イニングと自己最高、MLBの投手の中でも立派な成績ですが、同じ33登板で投球イニング数が約19イニング違うというのは、1試合当たり2/3イニング位バーランダーの方が多く投げているということです。黒田には来季の良い目標になる投手だと思います。今季191.1イニングだったダルビッシュ有にとっても、目指すべき高峰でしょう。

 バーランダーの過去3シーズンの成績を見てみます。

       勝敗    登板数   登板イニング  防御率
・2011年  24勝5敗   34     251.0     2.40
・2010年  18勝9敗   33     224.1     3.37
・2009年  19勝5敗   35     240.0     3.45

 これがMLBのエースピッチャーの成績であるという内容です。毎年毎年、こうした高いレベルの投球を続けているバーランダーを生んでいるのは、まさしくMLBというフィールドであり、世界中のベースボールの手本となる存在です。

 バーランダーがデトロイトの投手陣の軸であれば、ミゲル・カブレラは打線の軸です。カブレラは、今季MLB45年振りの三冠王となりました。素晴らしい記録です。

 カブレラは、身長193㎝、体重116㎏の巨漢。これはMLB歴代三冠王の中でも最も大きなプレーヤーです。2012年レギュラーシーズンの成績は、打率330、打点139、ホームラン44、出塁率.393、長打率.606、OPS.999となりました。(OPS=出塁率+長打率)

 当然ながら文句のつけようのない実績ですが、実は安打数も205安打でAL2位、得点も109でAL2位ですので、ホームランばかりを狙っている打者でないことも明らかです。打点とホームランは、テキサスのジョシュ・ハミルトンと最後まで競り合いましたが、カブレラが競り勝ちました。この二人のプレーヤーの違いは、シーズン三振数、カブレラ98、ハミルトン162に表れていると思います。

 カブレラの過去3シーズンの成績を見てみましょう。

      打率  打点 ホームラン 出塁率  長打率  OPS
・2011年 .344  105    30    .448    .586   1.033
・2010年 .328  126    38    .420    .622   1.042
・2009年 .324  103    34    .396    .547    .942

 MLBを代表する(=世界を代表する)バッターのひとりですから、当然と言えば当然の凄い成績ですが、2011年の驚異的な出塁率.448が四球数の多さによるもので、2012年はカブレラの次の打順4番にプリンス・フィルダーが入ったことから、四球が減りバットを振れる打席が増えて、結果としてホームランが増加し三冠王に結び付いたことが良く分かる数字です。

 その点からは、カブレラ三冠王の強力なアシスト・プレーヤーは、プリンス・フィルダーであったことは、間違いありません。

 さて、本日のディビジョナル・プレーオフ第一戦は、バーランダーが先発、中六日の登板でした。こうした大事なゲームにエースを先発させることができることは、登板ローテーションを守り、レギュラーシーズンとプレーオフの間に休みが殆ど無いMLBでは珍しいことですが、デトロイトのリーランド監督はきっちり合わせてきました。

 その上、いつも中四日のバーランダーにとっては休養十分の中六日。快投を期待しましたが、これが絶不調。こんなに悪いバーランダーは滅多に観られないほどの内容でした。今季レギュラーシーズンで7完投(AL1位)を誇る投手が、初回から25球を要し、2回で40球を超えたときには、今日は5回で降板か、と思いました。コントロールが悪く、球が高めに浮くのです。

 今年のオールスターゲーム先発の時を思い出しました。この時も不調でした。バーランダーの投球フォームは、投げ終わった後、体が一塁方向に流れるのですが、この流れ方がゆっくり少しの時は好調、速く大きい時は不調と、ハッキリしています。今日とオールスターゲームは、後者でした。

 さすがのバーランダーも、ビッグゲームの立ち上りは緊張するのでしょう。加えて、今日はオークランドの先頭打者クリスプにホームランを打たれましたが、オールスター戦の時も初回出会いがしらに打たれていましたから、そこで抑えようと力む、というパターンなのだろうと思います。こうなると、バーランダーをもってしても、リズムの回復には時間がかかります。

 今日のゲーム、バーランダーらしい投球になったのは6回からでした。球速も99マイル・159㎞が出始めて、6・7回で5つの三振を奪いましたが、さすがに前半の投球数過多が響いて、7回121球で降板しました。絶不調でも1失点で凌いだのはさすがでしたが、バーランダーとしては反省の多い内容だったと思います。

 カブレラもノーヒットでさっぱりでした。バットが振れていない感じでした。それでも、デトロイトは3対1で勝利しました。投打の両輪が不調な中で先勝したのは大きいと思います。

 昨年も、この両輪を擁してプレーオフに進出したデトロイトでしたが、ALチャンピオンシップゲームでテキサスに2勝4敗で敗れました。これは、ディビジョナル・プレーオフでヤンキースと3勝2敗の激闘を戦ったことが大きく影響したと思います。MLBプレーオフでは、どれだけ余力を残してトーナメントを勝ち上がるかが、とても重要なのです。

 MLBを代表する投打の両輪を擁するデトロイト・タイガースは、昨年と同様にALプレーオフの本命です。今年こそは、ワールドシリーズに駒を進めたいと考えていることでしょう。バーランダーとカブレラのプレーを沢山観たいと思います。



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