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HOME   »   その他のスポーツ  »  [ソチ・オリンピック 7] 予選から好調だった 平野選手・平岡選手
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 スノーボード・ハーフパイプ男子が2月11日に行なわれ、日本の平野歩夢選手が銀メダル、平岡卓選手が銅メダルに輝きました。
 15歳の平野選手と18歳の平岡選手という、ティーンエージャープレーヤーの大活躍による、日本スノーボード界初のオリンピックのメダル獲得であり、ソチ・オリンピック日本選手団初のメダル獲得でもありました。

 2人は、予選から好調でした。

 平野選手は、予選1組目に登場し1位で通過しました。準決勝を経ることなく直接決勝に進出できる3位以内を確保したことも素晴らしいのですが、何より「予選をトップで通過したことの意義」は、とても大きいと思いました。

 平岡選手は、予選2組に登場し2位で通過しました。こちらも直接決勝進出を決めたのです。そして予選2組のトップは、「絶対王者」ショーン・ホワイト選手(アメリカ)でした。ホワイト選手が、予選1回目の試技でいきなり95点台という、極めて高い得点を叩き出した時、続く優勝候補の一角ユーリ・ポドラドチコフ選手(スイス)は、その先制パンチに気圧されたか大失敗しました。(ポドラドチコフ選手は、2回目でギリギリの成績を残し、なんとか準決勝に進みました)

 そして、続いて平岡選手が登場したのですが、これが良い演技で92点台を叩き出しました。ショーン・ホワイトの圧倒的な演技に何ら怯むことなく、堂々と自らの実力を発揮したのです。素晴らしい精神力だと感じました。

 結局、平野・平岡両選手は、予選の1本目で92点台を叩き出して、悠々と決勝に歩を進めました。このこと、準決勝を経ることなく、好成績で決勝に進んだことが、若い2人にとってはとても良かったと思います。

 スノーボード・ハーフパイプ種目は、2本試技して、良い得点の方が自分の得点となるタイプの競技です。
 従って、「一発引っ掛けて高い得点を稼ぐ」という考え方になりそうですが、実際には「演技の安定感がとても大切な種目だと思います。

 そもそも、今大会なら190mのハーフパイプ(造船所のドックというか、板に付いた蒲鉾を逆さにしたような形状)をジグザグに滑り降りながら、左右の淵(リップ)から空中に飛び出し、6回前後の試技を連続して行ないます。色々な種類の演技を6回も行なうのですから、「一発引っ掛ける」という性質のものではないのです。
 加えて、各々の演技の着地は、なるべくスロープの上の方に降りなくてはなりません。下の方(ボトムの方)に着地すると、滑るスピードが不足してしまい、次の演技で高く飛ぶことが出来なくなってしまうからです。

 さらに着地は、ボードが滑る方向に向いている方が良い演技と見做される(転倒しにくいように、ボトムに平行にボードを着地すると得点が低い)、などなど、いくつかの要素を全てクリアしていかなければ、高得点は望めません。極めて高度な演技の安定性が求められる種目といえます。

 決勝においても、平野選手・平岡選手の演技は見事でした。

 平野選手は、決勝1回目で90点台を記録してトップに立ちました。これも凄いことです。
 そして2回目。
 準決勝から勝ち上がってきたスイスのポドラドチコフ選手が94.75点の演技でトップに躍り出ます。不調だった予選から、準決勝を経て、次第に調子を上げてきたのでしょう。さすがに、国際大会経験豊富・実績十分の優勝候補プレーヤーです。25歳という、脂の乗り切ったトップアスリートの強さを示しました。

 続いて、1回目に満足な演技が出来なかった平岡選手が、2回目はほぼ完璧な演技で92.25点として2位に食い込みます。見事な演技でした。
 そして、平野選手の2回目。これも、ほぼ完璧な演技で、平野選手のスタイル「素晴らしい高さ」も存分に発揮されていましたから、トップも有り得ると思いましたが、残念ながら93.50点で、ポドラドチコフ選手には及びませんでした。

 驚かされたのは、平野・平岡両選手の「精神的な強さ」でした。

 平岡選手は「1本目に失敗し最後の試技」というプレッシャー、平野選手は「1本目トップを逆転されての2本目」というプレッシャー、の中で、気負うことも無く、萎縮することも無く、実力を存分に発揮しました。2人とも「本番に強い」プレーヤーでした。

 一方で、優勝候補の圧倒的本命で、オリンピック3連覇を目指した「キング」ことショーン・ホワイト選手は4位、「ヒーロー」と呼ばれるスタープレーヤー/ダニー・ディビス選手(アメリカ)は10位と、力を発揮できませんでした。
 今大会を通じての最高得点は、ホワイト選手の予選1本目の95.75点であり、同じ得点を決勝で出すことが出来れば優勝できたのですから、さすがのホワイト選手でも、決勝のプレッシャーが有ったということでしょう。

 ハーフパイプにおける「キング」ショーン・ホワイトひとり勝ちの時代の終焉を感じさせる大会でした。

 そして、平野歩夢・平岡卓という、若い日本人プレーヤーの強さ、本番での勝負強さが、とても印象的でした。
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