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HOME   »   MLB  »  [MLB] ダルビッシュMLB仕様で初勝利?
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 本日8月29日のMLB、テキサス・レンジャーズ対タンパベイ・レイズ戦、ダルビッシュ有投手が先発。7回を零封して勝ち投手となりました。110球(内ストライク70球)、被安打6、三振10、四球2の見事な投球内容。実は、ダルビッシュがMLBにて相手打線を零封したのは初めてのこと。リリーフ陣も踏ん張って、テキサスは1対0で勝利しました。ダルビッシュが、MLB仕様の投球手法によって手に入れた、初めての勝利と位置付けて良いように思います。

 MLBは、日本プロ野球NPBとは違うリーグですから、参加している選手、球場、ボール、気候、試合数、スケジュール、ゲームの進め方・・・等々、NPBと異なる点が山積している訳で、同じピッチングが出来るハズがありません。「日本の時より四死球が多い。防御率が悪い。完投できない。」というように、NPBでの投球内容と違うのは当然のことだと思います。どちらかというと、日本と同じような投球ができる方が、気味が悪い。
 ダルビッシュ自身、あるいはシアトル・マリナーズの岩隈投手も「日本とは全く違う」と、事あるごとに言っています。どちらのレベルが高いとかいう話ではなく、NPB野球とMLBベースボールのプレーは、全く別物ということでしょう。「全く違う」のであれば、NPBで身に着けたノウハウをベースに、MLBにおけるプレーを新たに創り上げなければなりません。

 このゲームに臨むまでの12勝9敗のMLBキャリアの中で、ダルビッシュは試行錯誤し、MLBでどのようにやっていったらよいのかを研究してきたのだと思います。少しでも高めに、力の無い球を投げ込めばホームランされてしまうことが、最初の頃の投球で判ったので、コーナーを狙い過ぎて四死球が増えるのは致し方ないことでしょう。ボールが滑るとかボールに慣れていないとかいうことも、多少は影響があったのかもしれませんが、世界最高レベルのプレーヤーなら数試合で慣れること。ダルビッシュが悩んでいたのは「どうやったら打者を打ち取れるか」という一点。NPBと同じやり方では打ち取れないということでしょう。
 逆に、MLB経験のあるピッチャーがNPBに来ても、簡単に通用するわけではないのと同じことです。

 今日のゲームのダルビッシュは「球を長く持っていた」ように見えました。結果として、バッターにより近いところからボールを投げていた形で、フォームの重心もこれまでより低かったと思います。スプリットフィンガーファストボール(高速フォークボール)も、初めて投げました。NPB時代には、使っていなかったボールです。
 これが、ダルビッシュのMLBバージョンなのかどうかは判りませんが、零封という結果が偶然であると考えるのは、無理があると思います。
 今日時点で、ダルビッシュは24試合に登板、154と2/3イニングを投げています。立派な成績です。レギュラーシーズン中にあと7回前後の登板が予想されます。そうすると200イニング登板という、MLBの先発投手の基準となるノルマを達成できるかもしれません。デビュー1年目から200イニングをクリアできれば、ダルビッシュのMLB挑戦は、まずは成功ということになります。
 現在13勝の勝ち星があといくつ積み上がるかは、味方打線の得点との兼ね合いです。ダルビッシュが投げるゲームで味方が何点取ってくれるかによるので、ダルビッシュとしては、登板する各試合でQSクオリティスタート(6回を3失点以内に抑えること)を実現していくだけです。勝ち数ももちろん大切ですが、MLBにおいては登板イニング数が高く評価されるのです。

 余談ですが、今日時点のMLBアメリカンリーグの投手成績を見て、感心したことをひとつ。
シアトル・マリナーズのへルナンデス投手とデトロイト・タイガースのパーランダー投手の成績。両投手とも27試合に登板、既に196イニングを投げています。どちらの項目もアメリカンリーグのトップです。両投手とも、サイ・ヤング賞(NPBなら沢村賞)投手であり、リーグを代表する投手ですが、この成績が現時点でのMLBの先発投手に求められる最高の成績でしょう。ちなみに、勝敗ではヘルナンデスが13勝5敗、パーランダーが12勝7敗と、特に目立っているわけではありません。(現時点の最多勝は16勝)
パーランダーは、今季勝ち星に恵まれていませんが、今年のオールスター戦の先発投手です。MLBにおける投手の評価方法を垣間見ることができます。

 さて、今日はもう一人、シアトルの岩隈投手がミネソタ・ツインズ戦に登板、6イニングを投げて失点1、立派なクオリティスタートで味方打線の援護もあり勝利を収めました。
6イニング、92球を投げストライク49球、ヒット1、四死球5、三振4という内容。ストライクがなかなか取れなかったが、1安打ピッチングという不思議な投球(観ていないのですいません)です。これで、5勝3敗、8月は3連勝。中継ぎ投手としてシアトルに入りましたが、もともとNPBパリーグを代表する先発投手でした。中継ぎで実績を積み、ここにきてシアトルの先発に定着しつつあります。なんとなく、岩隈の方がダルビッシュよりもMLBへの対応が早いように感じます。
 とはいえ、ダルビッシュもMLB未対応にもかかわらず、開幕から先発ローテーションを守ってきたのですから、素晴らしい技術・才能を証明していますし、今日の登板で掴んだものがあるとすれば、今後の活躍が一層楽しみです。
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