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HOME   »   高校野球  »  [春の甲子園2014] 大会を振り返って
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 春の甲子園大会は、龍谷大平安高校が春38回目の出場で初優勝を飾り、幕を閉じました。終わってみれば優勝候補の制覇という順当な結果でしたが、その結果とは裏腹に、例年以上に波乱万丈の試合が続いた大会でもありました。

1. 本ブログ注目の10高校の結果

 3月18日の本ブログの恒例記事「活躍が期待される10の高校」に記載した各高校の成績を見てみます。

① 履正社(大阪) 準優勝
② 沖縄尚学(沖縄) ベスト8
③ 明徳義塾(高知) ベスト8
④ 龍谷大平安(京都) 優勝
⑤ 横浜(神奈川) 1回戦敗退
⑥ 智弁和歌山(和歌山) 1回戦敗退
⑦ 駒大苫小牧(北海道) 2回戦敗退
⑧ 関東一(東京) 2回戦敗退
⑨ 桐生第一(群馬) ベスト8
⑩ 日本文理(新潟) 1回戦敗退

 1回戦は7勝3敗でした。もともと明徳義塾と智弁和歌山という1回戦で当たる2校を選定していましたから、最高でも9勝1敗であったことを考慮すると、まずまずです。
 特に惜しかったのは日本文理。豊川(愛知)との延長戦でしたが、2度のリードを守り切れませんでした。昨秋の明治神宮大会に続いての逆転負けでしたから、少し詰めが甘いのかなと感じましたが、豊川が初出場ながらベスト4に進出しましたから、相手も強かったということになります。

 勝ち残った7校の2回戦は5勝2敗でした。これは、履正社と駒大苫小牧、明徳義塾と関東一のカードからの2敗ですので、とても良い成績です。特に、桐生第一と広島新庄の15回引分け再試合という2日間に渡る激戦は素晴らしい対戦でした。

 準々決勝(ベスト8)では、豊川と佐野日大(栃木)の健闘が光りました。豊川は先制攻撃で沖縄尚学に快勝、佐野日大は延長11回の末明徳義塾を振り切りました。延長に入り後攻というのは明徳義塾の勝ちパターンでしたが、粘り強い守りでピンチを脱し、一気に得点した形です。

 準決勝は、優勝候補と言われた履正社と龍谷大平安に、豊川と佐野日大が挑む形でしたが、履正社と龍谷大平安が勝ち上がりました。
 特に、履正社と豊川の試合は「逆転また逆転」の大激戦。豊川は、6投手の継投を展開し、勝利目前まで履正社を追い込みましたが、最後は力尽きました。「今大会を象徴する好ゲーム」であったと思います。

 決勝は攻め合いのゲームとなり、両チームとも毎回のようにスコアリングポジションにランナーを進めましたが、打点に繋がるヒットの数で勝った龍谷大平安が履正社を凌いだ形です。
 特に8回裏のピンチ、1死満塁・カウント2-0からリリーフ登板した中田投手のピッチングは見事!いつまでも語り継がれるであろう、優勝を決めた投球でした。また、あの状況で中田投手をマウンドに送った原田英彦監督の采配も、見事なものでした。普段厳しい表情が多く、あまり笑顔を見せない監督ですが、8回のピンチにおいては笑顔でした。本当に大事な局面で笑顔を造れるのは、凄いことだと思います。

 結論として、注目した10校から優勝・準優勝校が出たこと、ベスト8の内の5校・ベスト4の内の2校を占めることが出来たこと、10校のトータルで17勝9敗であったことから、全体としては、まずまずの成績であったと思います。

2. 感想

(1)決められる時に決めておかないと試合がもつれる。

 当たり前のことを書き恐縮ですが、本大会では特に目立ちました。

 例えば1回戦の日本文理と豊川の試合。0-0から8回の表日本文理の攻撃、1点を先制しさらに1アウト2・3塁のチャンス。ここで追加点を挙げることが出来ませんでした。エース飯塚投手が好投を続けていましたから、この回に1点ではなく2・3点取っていれば、そのまま押し切れたように感じます。逆に豊川は、延長の末この試合を制して波に乗りました。初出場ながらベスト4進出を果たしたのです。

 続いて準々決勝の佐野日大と明徳義塾の試合。5-5の同点から延長に入った10回裏明徳の攻撃。ヒット3本で1死満塁のチャンス。ここで1点入ればサヨナラという絶好のチャンスでしたが、併殺でチェンジとなりました。
 後攻で接戦に持ち込みワンチャンスを活かすという、明徳義塾の狙い通りのゲームで、サヨナラのチャンスを造ったのですから、明徳が勝利に近付いた試合だったのでしょう。しかし、試合巧者明徳らしからぬプレーでチャンスを逃しました。
 この逸機のダメージが大きかったのでしょう。11回表佐野日大は2死満塁から2点を挙げて試合を決めました。

 さらに準決勝の履正社と豊川の試合。2-2の同点で迎えた7回表の履正社の攻撃。3点を加えて5-2とリードし、さらに1死満塁のチャンス。ここで後続が倒れ追加点を奪えませんでした。この後、履正社は1点を加えて6-2とリードしましたが、8回裏に豊川が一挙5点を挙げて7-6と逆転、履正社も9回表にホームランで同点として延長に入りました。

 結果的には延長10回12-7で履正社が勝ちましたが、薄氷の勝利でしょう。7回の攻撃で追加点が奪えていれば、これ程もつれる試合にはならなかったと思います。この準決勝の逆転に次ぐ逆転のゲームの精神・肉体両面に渡る疲労が、決勝戦での履正社ナインのパフォーマンスに影響を与えなかったとは言い切れないでしょう。

 もちろん、決勝戦8回裏の攻防にも見られるように、1死満塁や1死2・3塁というチャンスで得点を挙げることは容易なことではないのでしょうが、それにしても大チャンスであることは間違いありません。こうしたチャンスで、キッチリと得点していく技術・作戦を磨いていく必要があるのでしょう。
 「試合を決めるチャンス」でのドラマが多かった大会でした。

(2)北関東のチームが強くなっているのか。

 今大会では、栃木の佐野日大がベスト4に、群馬の桐生第一がベスト8に進出しました。また2回戦で敗れたとはいえ白鴎大足利(栃木)は昨秋の関東チャンピオンです。昨年夏の甲子園大会では、群馬の前橋育英が優勝していることを考え合わせても、最近は北関東の代表校の好成績が目立ちます。
 東京・神奈川・埼玉・千葉という1都3県の代表チームを上回る成績を上げるようになっているのです。

 「好投手を中心にしたバランスの良いチーム」というタイプも似ていますし、粘り強さと勝負強い打撃も共通しています。栃木県と群馬県の指導者の皆さんや、支援体制の充実が表れているのでしょう。今後も、眼が離せません。

(3)桐生第一と広島新庄の引分け再試合の影響

 2回戦で延長15回引分け・翌日再試合の熱闘を演じたカードですが、大会スケジュール面に大きな影響を及ぼしました。

 本来、準々決勝の日と準決勝の日の間には「休養日」が設けられる予定だったのですが、このカードの再試合を行なうために休養日が無くなった形です。(雨が予想されたことも考慮されましたが)

 ベスト8進出チームは、勝ち進めばどのチームも準々決勝→準決勝→決勝と3連戦を戦うことになりました。強力なエースひとりの完投勝ちで勝ち進むチームにとっては、とても厳しい日程となったのです。継投を前提として、マウンド経験を踏んでいる投手が複数居るチームの方が有利になったと考えられます。

 球史に残る引分け再試合が、準々決勝以降の他チームの勝敗にも大きな影響を与えた形です。
 ちなみに、もし桐生第一が準々決勝を勝ち上がり決勝まで進んでいれば5日間連続の試合という日程になる可能性が有りました。桐生第一と龍谷大平安の準々決勝は、延長戦に縺れ込む接戦でしたから、十分に4連戦・5連戦が有り得たのです。
 難しいことでしょうが、優勝を狙うチームは2人のエースを擁しておきたいところです。

 さて、手に汗握る好ゲームが多かった「春の甲子園2014」。超目玉のスーパースターは居ない大会でしたが、好投手・好打者は目白押しでした。
 暖かい季節となりましたから、一層トレーニングを積んでいただき、夏にも素晴らしいプレーを魅せてもらいたいと思います。
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