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HOME   »   サッカー  »  [ブラジルWC-9] ファンペルシ選手のダイビングヘッド
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 グループB注目のゲーム、2010年の南アフリカ大会の再現となったスペイン対オランダの対戦は、オランダチームが5-1で圧勝しました。このゲームの意味を考えてみましょう。

① スペインの堅い守りが破綻したこと

 もともと、スペインのパスサッカーの本質は「相手チームにボールを渡さないことで失点しない」という、高い守備力でした。2010年の南アフリカ大会でも、準々決勝・準決勝・決勝の3試合を全て1-0という最少得点で勝ち抜き、初優勝を飾ったのです。そして、グループリーグから決勝までの全7試合でわずかに2失点でした。あの大会のスペインは「得点は少ないが失点しない」ことで実現されたのです。

 「ボール保持者から10m内外の距離に複数のプレーヤーが点在することで、常に複数のパスルートを確保し、素早いパス回しで相手チームにボールを奪われることなくゲームを進める」という、2008年からのスペインサッカーの形を見事に示したのです。

 ところが、このゲームでは5失点。すでに、前回大会7ゲームの総失点の倍以上の失点を1ゲームで奪われました。
 シャビ選手やイニエスタ選手の動きに精彩が見られませんでしたから、チームの調子が上がっていなかったことが大きな原因のひとつだとは思いますが、得失点差ルールから見ても痛手となったことは間違いありません。

② スペインからも得点できるという機運が生じたこと

 前述①の戦術と、ゴールキーパー・カシージャス選手の高いパフォーマンスから、2008年以降「スペインからは容易に得点できない」という雰囲気がありました。実際このゲームでも、前半27分にPKでスペインが1-0とリードした時には、このゲームもこのまま行くのではないか、オランダは同点にして引き分けるのが精一杯ではないかというムードが漂いました。
 しかし、そうはなりませんでした。

 このゲームは、対戦する全てのチームに「スペインからも複数の得点が取れる」という機運を生んだと思います。
 もちろん、スペインチームも立て直して、グループリーグ残りの2ゲームに臨むことになると思いますが、これまでのような空気の中でのゲームは行えなくなったということでしょう。スペインにとっては厳しい戦いが続くと思います。

③ 決勝トーナメント1回戦でのブラジルとの対戦が現実味を帯びてきたこと

 もともとの組分けから、決勝で実現する可能性があると見られていた「ブラジル対スペイン」が、ベスト16・決勝トーナメント1回戦となる可能性が出てきました。(ブラジルがグループAの1位、スペインがグループBの2位となれば実現します)

 当たり前のことですが、これは決勝トーナメント1回戦で、ブラジルかスペインのどちらかのチームが敗退することを意味します。ワールドカップ2014ブラジル大会の様相を大きく変えるマッチングとなります。

 こうした、種々の大影響を生んだ「オランダの大勝」を齎した最大の要因は、前半44分「ファンペルシ選手のダイビングヘッド」であったと感じます。

 後方から放たれたプリント選手からの長い縦パスを、ヘディングで見事に叩き込んだゴールでした。スペイン守備陣の裏を取るスピード、真後ろからのパスに飛び込むタイミング、そしてシュートの精度、全てが抜群のプレーでした。

 もちろんファンペルシは、現代サッカーを代表するストライカーのひとりですが、そのファンペルシの数々のゴールの中でも最高のゴールでしょう。舞台がワールドカップのスペイン戦ということですから「生涯最高のゴール」「ファンペルシを代表するゴール」となる可能性も大きいと感じます。
 まさにフライングダッチマン(空飛ぶオランダ人)でした。

 このダイビングヘッドの成功に促されて、もうひとりの点取り屋ロッベン選手も躍動しました。オランダチームはエース二人が2得点ずつを上げるという最高のスタートを切ったのです。

 ワールドカップの歴史に深く刻まれるゲームであったと思います。
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