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HOME   »   サッカー  »  [ブラジルWC-50] ドイツ 4度目の優勝!
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 今大会のドイツチームは、ワールドカップチャンピオンに相応しいチームでした。21世紀に入ってから、常に世界トップクラスのチームを国際大会に送り続けてきたドイツサッカーが、ついに頂点を極めました。
 素晴らしいチームに、大きな拍手を送ります。

 [決勝 ドイツ1-0アルゼンチン (延長)]

 ゲームは慎重なスタートでした。

 アルゼンチンは「守ってカウンター」という、これまでの戦法を継承しましたし、ドイツも大砲メッシ選手を中心としたカウンターの威力を警戒して、引き気味の戦いを演じました。「ワールドカップの決勝は先取点の重みが違う」のです。
 21世紀になってからの大会では、PK戦決着となった2006年大会を除いては、先取点を挙げたチームが優勝しています。守備的に入るのは、止むを得ないところでしょう。

 そういった中で、前半20分アルゼンチンは絶好のチャンスを迎えました。ドイツのクロース選手のバックパス(ヘディング)がアルゼンチンのイグアイン選手の前に落ちて、ゴールキーパーGKノイアー選手と1対1。相手チームが触ったボールですから、オフサイドはありません。
 決定的なチャンスでしたが、イグアインはこれを左に外してしまいます。アルゼンチンを代表するフォワードFWイグアインでも、あまりに良いチャンスでは力んでしまったのでしょうか。それとも、今大会屈指の「ノイアーの壁」を意識する余り左隅を狙い過ぎたのでしょうか。
 これが決まっていれば、ゲームは全く違う様相を呈したことでしょう。点の取り合いになっていたと思います。

 ドイツはアルゼンチンの中盤でのプレスの為に、得意のショートカウンターの形が作れません。こうなるとドイツチームといえども「得点力が半減」するのは、決勝トーナメント1回戦のアルジェリア戦(延長2-1でドイツ勝ち)が証明しています。あの時のアルジェリアチームは、中盤のプレスからドイツボールを奪取し続けました。

 流れの中でチャンスを創れないドイツチームが、セットプレーを大切にするのは当然のことで、前半アディショナルタイムの右からのコーナーキックCK。フリーとなったヘベデス選手が飛び込んで眼にも止まらぬ強烈なヘディングシュート!これが右ポストを直撃。ドイツにとって初めての決定的なチャンスでしたが、これが入りません。

 前半は、両チームともに1回ずつのチャンスしか無く0-0で折り返しました。これは「完全にアルゼンチンのペース」でした。

 後半になっても、アルゼンチンはドイツにスペースを与えず、時折見せるアルゼンチンのカウンターに対してはドイツの最終ラインが良く守る、という展開が続きました。
 両チームともに中々シュートも打てないという展開が続いたのです。

 こうした状況の後半2分と28分、アルゼンチンはメッシ選手が持ち込みシュートするも、ボールは枠外。「堅守からメッシの一撃」というアルゼンチンの戦略が実現したかと思えた2つのチャンスでした。

 後半35分を過ぎると、アルゼンチンディフェンスDFにやや疲れが見え、ドイツのボール支配率が上がりましたが、ドイツも疲れが出て決定的な形が創れずに90分を終了し、ゲームは延長戦に入りました。

 延長は両チームとも疲労の色濃く、ルーズボールへの寄せも遅くなり、ゲーム全体がスローな展開となりました。
 特に、ドイツチームのボアテング選手、フンメルス選手といったDFプレーヤーは、ほとんど動けない状態。

 この延長前半に、両チームに1回ずつ決定的なチャンスが訪れました。
 まずはドイツチーム。延長開始早々、シュルレ→ゲッツェ→シュルレと繋いで、シュルレが強烈なシュート。しかし、GKロメロ選手の正面。これは決めなければならない場面でした。

 一方のアルゼンチンは後半7分、ゴール前でパラッシォがGKノイアーと1対1。ふわりと浮かせたシュートはしかし、ゴール左に外れました。まさに決定的なチャンスでした。結果的には、このシュートが決まらなかったことでアルゼンチンの勝利は無くなったということかもしれません。

 延長後半は、一層疲れの色が濃いゲームとなり、両チームともあまり動けなくなりました。このままPK戦かなと思った後半9分、ドイツのシュルレ選手が左サイドをドリブルで駆け上がり、ペナルティエリアで待っていたゲッツェ選手にパス。ゲッツェはこのパスを胸でトラップしてシュート。これがアルゼンチンゴール右サイドネットに突き刺さり、ゴール!

 ついにドイツチームが均衡を破りました。途中交代のフレッシュな2人が仕事をしたのです。

 ここまでドイツにスペースを与えなかったアルゼンチンでしたが、ゲッツェ選手のシュートの時には、近くに居たアルゼンチンのDFは1人だけでした。やはりシュートは、プレーヤーが少ないシーンで生まれることが多いのです。
 そして、この「プレーヤーが少ないシーンを創り出したのはシュルレ選手のドリブルでした。

 また、この大会あまり精彩が無く、このゲームでもクローゼ選手との交代で後半終了間際に入って、ほとんど仕事が出来ていなかったゲッツェ選手が、最後に輝きました。
 混戦というか少し乱暴なプレーで持ち味を発揮するゲッツェ選手の特徴が、見事に発揮されたゴールだったと思います。

 トマス・ミュラー選手やクローゼ選手に球が収まったら、周辺に走り込むという「ドイツチームの得点システム」には、ケディラ選手やクロース選手が忠実に対応してきました。しかし、この得点システムに、ゲッツェ選手はなかなか馴染めませんでした。

 ゲッツェが得意としてきたのは、前所属クラブのボルシア・ドルトムントで観られたような、一気の反撃の際にこぼれ出たボール等への反応の良さです。(ちなみに現所属のバイエルン・ミュンヘンのシステムにもゲッツェはまだ馴染んでいないと感じます)
 こうした「システム外のプレー」が、両チームの動きが止まった空気の中で活きたのでしょう。
 
 この後、メッシ選手のFKがアルゼンチン最後のチャンスとなりましたが、このシュートはドイツゴールの遥か上を通過してしまいました。

 そして、ゲーム終了のホイッスルがマラカナン・スタジアムに響き渡りました。

 ドイツチームの勝因は
① 献身的な運動量
 このゲームでは、特にエジル選手の動きが目立ちました。相当疲れていたでしょうが、延長戦に入ってもボールを運び、供給し続けました。トマス・ミュラー選手やシュバインシュタイガー選手と共に、ドイツサッカーの攻撃を支え続けました。

② 戦法への信頼
 このゲームやアルジェリア戦など、なかなか得点できない展開になっても、慌てることなく自分たちのゲームを続けました。「この頑固さ」は、いつの時代もドイツサッカーの美点でしょう。

③ 堅守
 「容赦ない得点力」が目立つチームですが、その後方をがっちりと固めているのは、GKノイアー選手を中心とする守備力です。特にゴール前の競り合いでの強さは伝統でしょう。

 一方のアルゼンチンチームは、マスケラーノ選手を中心に本当によく守りました。ブラジルチームを相手に7点を取った攻撃力を、113分間0点に抑え込んだ守備力は、さすがといえるものです。
 とはいえ、「決勝トーナメントに入ってからの4ゲームで2得点」では、優勝するのは難しいでしょう。得点力不足が、最後まで響きました。

 決勝点を挙げたゲッツェ選手が、喜びを爆発させることなく、不思議そうにアルゼンチンゴールを見つめていたシーンが印象的でした。「打った本人が一番信じられない」という様子。ワールドカップ決勝戦におけるゴールの重さを深く深く感じさせるシーンでした。

 「南米開催のワールドカップでは南米チームが優勝するという公理」は、第20回ブラジル大会で破られました。破ったのはドイツチームでした。
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南米開催のワールドカップでドイツが優勝!  
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