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HOME   »   大相撲  »  [大相撲7月場所] 豪栄道関、大関昇進!
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 7月27日千秋楽のテレビ放送が始まると早々に、「豪栄道が、本日の琴奨菊戦に勝ったら、大関昇進の理事会が招集される」旨のアナウンスがありました。

 千秋楽は、横綱・白鵬と大関・琴奨菊を中心とした優勝争いが最大の見所だったのですが、そこに「豪栄道の大関取り」が加わったのです。見所てんこ盛りの一日となりました。

 琴奨菊が「日本出身力士8年半振りの優勝」を成し遂げるには、豪栄道戦に勝利することが大きな条件となります。このニュースを聞くまでは、正直に言って琴奨菊の勝利を期待していました。
 ところが、豪栄道がこの一番に勝てば大関昇進となると、「優勝」と「大関昇進」とが相反する要素になってしまいましたから、「どっちも頑張れ」という心情になりました。

 さて件の一番です。
 琴奨菊は、今場所の武器である「蘇った立ち合いの当たり」を見せますが、豪栄道はこれをガッチリと受け止めて一歩も引きません。そして、体を入れ替えて、琴奨菊の横から寄り立てます。これには堪らず、琴奨菊が土俵を割りました。

 豪栄道豪太郎関。大阪府寝屋川市出身の28歳。身長183cm・体重156kg。
 埼玉栄高校時代に、高校横綱・世界ジュニア相撲選手権無差別級優勝など、あらゆるタイトルを取り、高校卒業前の2005年1月場所で初土俵。幕下優勝などの好成績を重ねて2007年9月場所新入幕。素晴らしいスピード出世でした。
そして、2012年5月場所から今場所まで14場所連続で関脇を務めています。2年以上に渡って関脇を守ったのは、大相撲史上1位の記録です。

 取り口の特徴は、以下の2点だと思います。
・立ち合いからの圧倒的なスピード
・前捌きの上手さ

 一方で、立ち合いのスピードが不足していたり、前に出る力が不十分な場所では、脇の甘さという欠点がクローズアップされてしまい、「押し込まれては首投げ」といった取り口ばかりが目立つこととなって、「3場所連続で好成績を残すこと」が出来ませんでした。

 実に5月場所も8勝7敗という物足りない成績でしたから、7月場所前に豪栄道関の大関取りが話題に上ることはありませんでした。

 今場所も前半戦は,初日嘉風関に敗れ、6日目に勢関に不覚を取り2敗としましたから、優勝争いも含めて、豪栄道関が話題となることは、やはりありませんでした。

 それが、10日目に横綱・鶴竜を倒し、11日目に横綱・白鵬を破ったころから、豪栄道強しの声が上がり始めました。しかし、12日目に横綱・日馬富士に惜敗して優勝争いから後退しましたから、やはり「豪栄道の大関取り」は14日目まで、マスコミ等では全く話題とはならなかったのです。
 そういう意味では「不思議な場所」でした。

 14日目を終わって、豪栄道の成績を冷静に観ると、白鵬・鶴竜の2横綱に勝ち、大関・稀勢の里にも完勝しての11勝3敗。先場所の8勝、先々場所の12勝と合計すると31勝となり、大関昇進の目安である32勝まであと星ひとつ。
 そして、先場所8勝止まりといえども、横綱・白鵬を破っての殊勲賞受賞と「相撲内容の良さ」も評価されたのでしょう。

 突然、降って湧いたかのように、千秋楽の朝「大関取りが現実化した」のだと思います。

 豪栄道関は、この千載一遇のチャンスを見事にものにしました。素晴らしい勝負強さでした。「この一番」となった時には肝が据わるタイプなのかもしれません。横綱・白鵬に対する強さにも観られます。

 大相撲の歴史には、これまでも「長く関脇の地位に居て、実力も十分ながら、ついに大関になれなかった力士」が存在します。私には、特に以下の2力士が思い出されます。

① 長谷川関(長谷川勝敏)
 1965年1月場所入幕、1976年5月場所引退。関脇在位21場所(史上2位)、幕内最高優勝1回(1972年3月場所・東の関脇)、殊勲賞3回、敢闘賞3回、技能賞2回、金星9個。

 堂々たる成績と、見事な取り口で「いつでも大関になれる」と言われていましたが、相当に不運なことが重なり、ついに昇進できませんでした。特に、1972年1月場所で10勝5敗の優勝次点、続く3月場所で優勝した時には、当然大関かと思いましたが、その頃は4大関体制であり、その4大関がそろって不振を囲っていたため「ファンの大関に対する眼が厳しかったこと」から見送られたのです。本当に残念なことでした。

② 若の里関(若の里忍)
 1998年5月場所新入幕、現役。関脇在位17場所、殊勲賞4回、敢闘賞4回、技能賞2回、金星2個。生涯通算879勝は史上6位(7位は大鵬関)。

 こちらも、堂々たる成績です。特に、2003年3月場所からの5場所連続関脇や2004年3月場所からの6場所連続関脇の時には「いつでも大関に」と言われましたが、2桁白星が続いた後の3場所目で、7勝止まり・6勝止まりと、惜しくも昇進基準をクリアできませんでした。

 長谷川関も若の里関も、十分に大関を張れる地力があったと思いますが、色々な要素が相俟って残念ながら大関にはなれませんでした。(若の里関には、まだ可能性が残されていますが)
 もちろん、長谷川関、若の里関の大相撲界に残した功績は、大関力士と全く遜色ないものだと思います。

 さて、ついに大関をものにした豪栄道には「素晴らしいスピードと技能を活かした、前に出る相撲」という自らの持ち味に一層磨きをかけていただき、優勝を目指してもらうとともに、その「スピード」で一気にもう一段駆け上がっていただきたいと期待します。
 現在の3横綱と互角の戦いを繰り広げているのですから、十分にその力はあると思います。

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