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HOME   »   サッカー  »  [ブラジルWC-57] 欧州サッカーが強くなっているのか?
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 FIFAワールドカップ2014ブラジル大会は、ドイツチームの優勝で幕を閉じました。これで、2006年がイタリア、2010年がスペイン、2014年がドイツと、3大会連続で欧州のチームが優勝したことになります。

 実は、20回を数えるワールドカップの歴史において、欧州地域が3連覇したのは初めてのことです。逆に、南米地域が3連覇したこともありませんでした。

 つまり、ワールドカップは欧州と南米が、概ね交互に優勝してきたのです。

 地域による2連覇は
・1934年大会と1938年大会のイタリアによる2連覇
・1958年大会と1962年大会のブラジルによる2連覇
・2006年大会と2010年大会のイタリア・スペインによる優勝
 の3回が記録されていますが、それ以外は見事に交互の優勝となっていて、「時代の最先端を行くサッカー」は、4年毎に南米と欧州で分け合ってきたのです。

 そして、2010年・第19回大会を終えたところで、優勝回数の内訳は「欧州10回・南米9回」と拮抗していました。
 この傾向で行くと、2014年大会は南米のチームが優勝し、対戦成績?も10勝10敗になるのが過去の通例でした。

 加えて、南米・ブラジルでの開催でしたから、2014年大会は「南米が勝つべき大会」だったのでしょう。

 しかし、優勝したのは欧州・ドイツチームでした。

 「史上初の欧州チームの3連覇」という事実は、想像以上に世界のサッカーの流れの変化を示しているのかもしれません。

 極端な言い方をすると「南米サッカーは時代遅れなものになりつつある」可能性があります。

① 2006年大会でイタリアチームは、カンナバーロ選手を中心とした堅い守りをベースにしたサッカーで世界一に輝きました。守備、特に「ゴール前での組織的守備力が飛躍的に発展した大会」であったと思います。

② 2010年大会でスペインチームは、「ティキ・タカ」と呼ばれる「短いパスを速いテンポで繋ぎ続けることで、相手チームにボールを渡すことなくゲームを進め、最少得点で勝つサッカー」を展開しました。

 本当の意味で、この時のスペインサッカーを導入出来たチームが他にいくつあったのかはともかく、世界中で「パスサッカー」が標榜され、「パスサッカーこそが最先端」という気運が溢れました。言い方は悪いのですが、猫も杓子もパスサッカーという時代でした。

③ 2014年大会でドイツチームは、「ゴールキーパーを中心とした堅い守りをベースに、中盤プレーヤーが自在に動き回りながら、得点を取る形を構築・実行するシステマティックなサッカー」を展開しました。

 ドイツチームはパス本数も大変多かったので、ある意味では②のスペインチームの発展型という側面があったのかもしれません。
 結果として、圧倒的な得点力と堅実な守備力が具備されたのですから、優勝したのも当然ということになるのでしょう。

 これら①~③の3チームには、フランツ・ベッケンバウアーやジネディーヌ・ジダンといった「中心的なラストパスの出し手・ファンタジスタ」、ネイマールやメッシといった「ドリブルの圧倒的名手」は居ません。「スーパースターに頼らないチーム造り」が行われていたように観えます。
 2006年以降のワールドカップに優勝した欧州チームは、世界最高レベルのプレーヤーに依存しないチームであったのかもしれません。

 一方で、今大会の南米チームは、ブラジルならネイマール、アルゼンチンならメッシ、ウルグアイならスアレスといったスーパープレーヤーを中心としたチームでした。
 そして、ネイマールやスアレスを失ったチームは、その力を十分に発揮することが出来なかったように感じます。

 また、ブラジル大会前に「今大会のブラジルチームにはビッグネームが少ない、というより、ネイマールしか居ない。これでは優勝は無理だろう。」といったブラジルサッカーファンの意見が、再三報道されていました。「ブラジルが優勝する時には、例えばペレやジェルソン、リベリーノ、カルロス・アルベルトといった錚々たるプレーヤーが居たり、ロナウド、リバウド、カフー、ロベルトカルロスといったビッグネームが並んでいる必要があるが、2014年のチームにはこれらのプレーヤーに匹敵するのは若いネイマールしか居ない。だから、優勝は期待できない。」という論調でした。

 欧州サッカーに3大会連続でワールドカップを持って行かれた南米勢にとっては、その親分格(南米勢9回の優勝の内5回を占めている)ブラジルチームの復権が待たれるところです。

① 従来通り、ビッグネーム・スーパープレーヤーをたくさん並べるチームを創っていく形。別の言い方をすれば、スーパースターが複数誕生してくるのを待つ形。
② ドリブルを減らし、種々のパスを多用する等々、欧州型のサッカーを導入する形。別の言い方をすれば、ドイツ型のサッカーを一部導入する形。
③ その他の形
 
 王国ブラジルサッカーが、ドゥンガ新監督の下で再生に向けて、どのような形を選択して行くのかはとても興味深いところです。
 そして、次回2018年のロシア大会まで、当たり前ですが残り4年しかないのです。
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