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HOME   »   MLB  »  [MLB] ブルース・ボウチー監督とジム・リーランド監督
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 2012年MLBワールドシリーズは、日本時間本日10月29日の第4戦をサンフランシスコ・ジャイアンツが延長戦の末4対3でデトロイト・タイガースを破り、4勝0敗で制しました。戦前の予想を裏切るスイープ決着でした。

 サンフランシスコは、2010年のワールドシリーズ制覇以来3年振り7回目の世界一となりました。

 アメリカンリーグALチャンピオンシップを4勝0敗で制したデトロイトと、ナショナルリーグNLチャンピオンシップCSを4勝3敗で勝ち上がったサンフランシスコのワールドシリーズでしたが「スイープでCSを勝ち上がったチームが不利」というジンクス?が生きていました。
 2007年、4勝0敗でNLCSを勝ち上がったコロラド・ロッキーズと4勝3敗でALCSを制したボストン・レッドソックスのワールドシリーズが、ボストンの4勝0敗のスイープであったのと、リーグは反対ですが、よく似ています。

 冷静に観れば、2010年~2012年の3年間は、サンフランシスコ・ジャイアンツ→セントルイス・カージナルス→サンフランシスコ・ジャイアンツとナショナルリーグが3連覇していて、今年のNLCSがセントルイスの3勝1敗からサンフランシスコの3連勝という大激闘の展開であったことを考えると、この3年間はNLがALに勝る時期であり、そのNLの中でもサンフランシスコとセントルイスが、一頭抜けた存在であったということになります。

 私達日本のMLBファンは近時、イチローやダルビッシュ、黒田、岩隈、青木の活躍が映し出されるALのゲームを数多く見ているために、どうしてもNLへの認識が不十分になりがちでした。実は、NLのレベルがALを凌いでいたことに、ようやく気が付いたということでしょうか。いまさらながら確認すると、オールスターゲームもNLが3連勝中です。2003年~2009年のオールスターゲームがALの7連勝であったことを考え合わせても、やはりワールドシリーズの第一戦・第二戦をホーム球場でやれるのは、とても有利なことなのでしょう。

 さて、サンフランシスコを3年間で2度のワールドシリーズ制覇に導いたブルース・ボウチー監督とは、どんな人なのでしょう。1955年生まれの57歳。選手時代のポジションは捕手で、1978年~1987年の間、ヒューストン・アストロズ、ニューヨーク・メッツ、サンディエゴ・パドレスに所属、358試合に出場しています。約10年間のメジャーリーガー生活で358試合出場というのは多いとは言えず、主に控え選手であったということになるでしょう。

 ボウチー監督は、マイナーの監督やメジャーのコーチを務めた後、1993年~2006年までサンディエゴ・パドレスの監督を務め、1998年にはNLを制してワールドシリーズに進出、ヤンキースには敗れたものの、同年のNL最優秀監督に選出されました。
 2007年からはサンフランシスコの監督に就任し、2010年と2012年のワールドシリーズを制しています。18年間のMLB監督成績は、1454勝1444敗、3回のリーグチャンピオン、2回のワールドシリーズ制覇です。

 一方のデトロイトを率いたジム・リーランド監督の方を見てみましょう。リーランド監督は1944年生まれの67歳。選手時代のポジションは捕手で、メジャー経験は無し。1964年~1970年までの6年間、マイナーでプレーし最高は2A。26歳で現役を引退すると、直ぐにマイナーの監督になり、1986年にはピッツバーグ・パイレーツの監督に42歳で就任。以降1999年まで、フロリダ・マーリンズ、コロラド・ロッキーズの監督を歴任、1997年にはフロリダでワールドシリーズを制覇。1990年と1992年にNL最優秀監督に選出されています。
 1999年に一度監督を引退しましたが、2006年にデトロイトの監督として復帰。2006年と2012年にALCSを制しています。21年間の監督成績は、1676勝1653敗、3回のリーグチャンピオンと1回のワールドシリーズ制覇です。

 二人の名監督は、共に現在のMLBを代表する監督です。そして、順風満帆の監督生活を送っているわけではなく、所属チームが良い時・悪い時を熟知している監督であることは、ワールドシリーズやリーグチャンピオンを複数回制しているにもかかわらず、監督成績の勝率が殆ど5割丁度位であることを観ても解ります。

 MLBには、一定のレベル以上の能力を保持しながら、いくつかのチームを渡り歩くプレーヤーが数多くいます。彼らが、まさにメジャーリーガーなのですが、監督も同様です。過去の成績、勝率とは関係なく「MLBの監督としての能力・資質を持ち続ける人物」は、多くは無く、その監督人生でいくつかのチームを渡り歩くのです。プロフェッショナル・マネージャーです。

 今日の2012年ワールドシリーズ第4戦の試合後、デトロイト・タイガースのジム・リーランド監督はインタービューに応じて「ヤンキースに4勝0敗で勝てるとは思わなかったが、サンフランシスコに0勝4敗で負けるとも思わなかった。妙な展開だった」とコメントしています。
 サイヤング賞投手ジャスティン・バーランダーと打撃部門三冠王ミゲル・カブレラというMLBを代表する投打の両輪を擁したチームで戦い、ジム・リーランド監督程の経験・能力を持ってしても、勝ち負けを超えた「妙な展開」があるのです。ベースボールの不思議さ、奥深さを感じます。

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