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HOME   »   大相撲  »  [大相撲2014] 9月場所 注目の10力士
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 大相撲9月場所は14日から始まります。

 横綱白鵬の31回目の優勝への挑戦、新大関豪栄道の活躍等々、見所満載の場所になりそうです。

 番付を見て感じるのは、
・関脇から幕の内上位にかけての力士の充実振り
・世代交代
 の2点でしょうか。

 小結には、東に常幸龍、西に千代大龍の「二人の龍」が並びました。同期デビューであり、共に学生相撲時代に大変な実績を積んできた二人です。

 常幸龍は、2008年の全国学生相撲選手権大会の優勝を始めとして「大学個人タイトル5冠」という輝かしい実績を引っ提げて、2011年5月場所に「佐久間山」の四股名で角界デビュー。序の口・三段目・幕下・十両でそれぞれ優勝して2012年11月場所に新入幕を果たすという、凄いスピード出世でした。
 特にデビュー以来の27連勝は、大相撲記録となっています。

 幕の内に入ってからは、やや乱暴な取り口が災いしたのか、平幕を上下する時期が続きましたが、先場所・2014年7月場所で10勝5敗の好成績を上げて、初の三役入りを実現したのです。
 押し相撲ではないが四つ相撲でも無く、「型の無い相撲」とも呼ばれる取り口です。土俵を動き回りながら、自分に有利な体制を作り上げて行くという独特の相撲は、身長187cm体重161kgという体躯を活かした相撲を展開できる時には、無類の強さを見せます。9月場所での大活躍が期待されます。

 一方の千代大龍は、2010年国体成年個人の部優勝を始めとして、やはり「アマチュア5冠」のタイトルを引っ提げて、常幸龍と同じく2011年5月場所に角界デビュー。2012年1月場所に十両優勝、2012年5月場所に新入幕を果たしました。
 
 常幸龍より入幕が早かったのは、千代大龍は幕下付出しでのデビューであり、常幸龍は序の口からのデビュー(日本大学卒業を優先したため幕下付出しの資格を失ったもの)為もあるでしょう。

 千代大龍は押し相撲です。立ち合いからの強烈な押しで相手の体勢を崩し、そのまま押し出し・寄り切りや、はたき込み・肩すかしなども繰り出します。立ち合いの当たりが決まった時の千代大龍の相撲はスピード十分ですから、上位力士の脅威ともなっています。
 このところ、すっかり幕の内上位に定着した感が有りましたが、7月場所で10勝5敗の好成績を上げて三役入りを果たしました。

 常幸龍と千代大龍の「二人の龍」の活躍は、9月場所最大の見所のひとつでしょう。

 さて、「注目の10力士」の検討に入ります。

1. 横綱

 横綱3場所目を迎える鶴竜の活躍に期待がかかりますが、やはり安定感を買って、注目力士には白鵬を挙げたいと思います。

 9月場所で31回目の優勝を目指す白鵬は、既に大相撲史上に残る大横綱ですが、最も素晴らしいと感じることは「横綱昇進以降、一度も休場していないこと」です。
2007年7月場所に横綱に昇進して以降、7年間に渡り休場が無いのです。これは驚異的というか、不滅の記録でしょう。

 大鵬や千代の富士といった大横綱も、度々休場しています。横綱という地位の重さを鑑みれば、時々休場するのも止むを得ないことだと思います。しかし、白鵬はここまで一度も休場していないのです。空前絶後のことでしょう。

2. 大関

 先場所大活躍の琴奨菊、そして新大関豪栄道。一方で、ふがいない相撲を見せた稀勢の里でした。
 
 新大関に期待したい気持ちもあるのですが、故障からの回復度合いが分かりません。動きの速さで勝負する豪栄道にとっては、膝の故障の影響は極めて大きいことでしょう。

 琴奨菊の先場所の活躍が、故障からの回復途上であったことを考えれば、今場所こそ優勝、という期待がかかりますが、押し相撲の性格上2場所連続で好成績というのは、なかなか難しいことだろうと思います。

 そこで、9月場所注目の大関には、もう一度稀勢の里を挙げたいと思います。
 先場所は「前に出る力が不足」していました。それも、相当に不足していました。どこか故障しているのかもしれないと感じる程でした。
 その稀勢の里の9月場所での再生に期待します。もし、ここでも7月場所前半のような相撲しか取れないようであれば、「稀勢の里時代の終焉」と言われかねません。勝負の場所でしょう。

3. 関脇から平幕にかけて

 頭書の通り、関脇から幕内上位の力士の充実振りは素晴らしいものです。
 こうした状況は2~3年前から続いているのですが、直近の半年で一層凄いレベルとなりました。

 7月場所でも「注目の10力士」を挙げましたが、休場力士が出るなど、いまひとつの結果となりました。本当に高いレベルかつ僅差で多くの力士が犇めいていますので、活躍力士を予想するのがとても難しくなっています。それだけ、内容の濃い取組が増えているとも言えるでしょう。

 また、栃煌山や豊真将のように7月場所途中で故障のため休場した力士は、その回復度合いがポイントとなります。回復していれば、番付に比べて力量が遥かに勝りますので、活躍する可能性が極めて高いのですけれども。

① 妙義龍

 豪栄道が大関に昇進し、栃煌山のけがの回復度合いが不透明となれば、関脇以下で最も力量が高いのは妙義龍ということになります。もともと関脇に何場所も在籍した実績もありますから、この番付でも9勝はすると思います。

② 逸ノ城

 前頭上位の層が極めて厚いので、星の潰し合いが想定されますから、東10枚目の逸ノ城をこの順番で挙げることにしました。身長191cm体重186kgの恵まれた体躯に加えて、相当のアマチュア相撲経験が有り、加えて先場所は栃ノ心との十両優勝争いで、幕の内力士の力を実感していますから、新入幕といっても相当に戦えると思います。

③ 安美錦

 三役常連力士が6枚目まで下がりましたので、十分に活躍が期待されます。先場所は負け越しましたが、相撲内容は良かったと感じています。
 若い力士に相撲の神髄を見せていただければと思います。

④ 遠藤

 既に幕の内上位の力が付いている遠藤ですが、前頭筆頭となって横綱・大関・三役の大半と当たるとなると、どこまでやれるのかに興味が集中します。
 相当に力を付けていると感じますので、少なくとも勝ち越しは可能だと思います。

⑤ 千代鳳

 先場所は上位の壁に跳ね返されましたが、相撲内容には観るべきところが多かったと思います。7枚目に下がった今場所は二桁を目指して頑張っていただきたいと思います。

⑥ 隠岐の海

 眠れる獅子が何時目覚めるのか。15枚目まで下がりました。今場所負け越すようなことがあると十両陥落の可能性もあります。大関候補といわれた力士が、この3場所苦戦を続けています。自らの力に自信を持って、思い切り取れれば大勝ちしても全く不思議はありません。眠れる獅子には、そろそろ目覚めてもらいたいものです。

⑦ 照ノ富士

 この力は本物です。負けず嫌いな様子も、勝負師には必要な要素でしょう。身長192cm体重179kgという、幕の内力士でも1・2を争うサイズを活かした大きな相撲が取れれば、前頭筆頭でも家賃は高くないことでしょう。

⑧ 旭天鵬

 今場所初日9月14日に満40歳の誕生日を迎えます。年6場所制という「スケジュールが厳しく、一度故障するとなかなか完治させる時間的な余裕が無い制度」の下で、史上初めての快挙です。40歳まで幕の内で相撲を取り、幕ノ内最高優勝の経験もあるという旭天鵬は、大相撲の宝といって良いでしょう。
 今後、このような力士が出てくるかどうかも分からない程に偉大な力士の15日間に、注目したいと思います。

 今場所は、以上10名の力士に注目します。

 この他にも関脇豪風・3枚目嘉風の「風風コンビ」や、高安、豊ノ島、碧山、宝富士、大砂嵐と、注目したい力士が沢山居ます。どの力士も力を付けました。
横綱白鵬が一歩抜けているとはいえ、賜杯の行方は混沌としていると感じます。大混戦が展開されることでしょう。

 最後に、このところ恒例となりましたが、本当に久方ぶりに日本出身力士の優勝を見てみたいと思います。
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