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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム121] 大混戦になりつつある凱旋門賞2014
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 例年通り10月の第一日曜日、今年は10月5日に開催される凱旋門賞ですが、今年は有力馬のローテーション・ステップレースの様相が例年とは異なり、レース結果も予想外のものが多いので、人気も含めて大混戦の様相を呈しています。
 日本馬も、ジャスタウェイ、ハープスター、ゴールドシップの3頭が出走を予定しています。相当期待できる状況となっているとも言えます。

 本番を控えた、有力各馬の状況です。(人気は9月21日時点)

① タグルーダ(英3歳牝馬)

 英1000ギニー、英オークスを連覇し、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを3歳牝馬として無敗のまま制した時には、「今年の凱旋門賞はこの馬で決まり」かと言われました。

 キングジョージ6世Sは欧州競馬の上半期NO.1を決める厳しいレースですから、その疲労回復を考慮すれば、凱旋門賞に向けてステップレースを使うのか、直接行くのか注目されましたが、あまりステップレースとして使われることが無い、8月22日のヨークシャー・オークスG1に出走してきました。

 これまでの実績からして圧勝すると見られていましたが、同じ3歳牝馬のタペストリーに敗れての2着。デビュー以来の連勝もストップしてしまいました。

 凱旋門賞のステップレースと言えば、キングジョージ6世Sからなら直接という形も多く、他にはヴェルメイユ賞G1(3歳以上牝馬2400m)、ニエル賞G2(3歳牡馬牝馬2400m)、フォア賞G2(4歳以上牡馬牝馬)が一般的です。

 タグルーダ陣営としては、9月中旬に開催されるヴェルメイユ賞やニエル賞を使うと、中2週で本番を迎えることとなり、疲労が抜けきらないと考えての8月下旬のステップレース挑戦だったのかもしれませんが、却って汚点を残す結果となってしまいました。

 「3歳牝馬で1000ギニー・オークスを勝って無敗の凱旋門賞馬」という大勲章が消えてしまったレースでした。

 そして、人気も下がりましたが、まだ7倍・1番人気馬の1頭の位置は維持しています。

② タペストリー(愛3歳牝馬)

 そのタグルーダを破ったアイルランドのタペストリーですが、どうやら凱旋門賞は回避するようです。

③ エクトー(仏3歳牡馬)

 フランスのこの世代の2歳最強馬のエクトーが、故障明けで久しぶりに登場、ニエル賞を快勝し、一気に凱旋門賞の1番人気馬の一頭に躍り出ました。

④ アヴニールセルタン(仏3歳牝馬)

 フランスの1000ギニー・オークスに相当するレースに勝ち、8月19日のノネット賞G2(ドービル競馬場2000m)にも快勝して6戦6勝。陣営が凱旋門賞挑戦を表明して、一気に1番人気馬の一頭に躍り出ました。

⑤ トレヴ(仏4歳牝馬)

 凱旋門賞2013の優勝馬。オルフェーヴルを大きく引き離しての圧勝でした。今年も本命視されていましたが、今年は3回走って2・3・4着と勝てず、順位も下げ続けています。
 直近は、9月14日のヴェルメイユ賞という凱旋門賞と同じコース・同じ距離で、牝馬のみで争われるG1レース、凱旋門賞を目指す牝馬にとっての最も重要かつ適切なステップレースでしたが、これを4着と完敗してしまいました。

 デビュー以来5連勝で凱旋門賞を制した2013年とは相当に様相が異なりますので、人気も5番人気に下がりました。

⑥ アイヴァンホー(独4歳牡馬)

 今春はトレヴと並んで本命視されていたシーザムーンは、ドイツのステップレースであるバーデン大賞G1(9月7日、バーデンバーデン競馬場2400m)に出走してきましたが、このレースでシーザムーンを破ったのがアイヴァンホーでした。
 敗れたシーザムーンは、凱旋門賞回避を発表し、数日後に引退を表明しました。

 凱旋門賞2014のドイツ代表馬は、アイヴァンホーになったのです。13倍の7番人気とされています。

⑦ キングストンヒル(英3歳牡馬)

 ダービー2014の2着馬(勝ったのはオーストラリア)が、三冠最後のレース・9月13日のセントレジャーに勝って、凱旋門賞挑戦を決めました。今年のイギリス4歳馬は、オーストラリアばかりが目立ちましたが、どっこい俺も居ると言わんばかりの参戦です。
 こちらも、アイヴァンホーに並ぶ7番人気です。

⑧ ルーラーオブザワールド(英4歳牡馬)

 ダービー2013の優勝馬。9月14日のフォア賞に勝って、1年以上ぶりの勝利を挙げました。上り調子であることは、間違いありません。
 こちらも7番人気です。


 以上が、日本馬以外の有力馬の動向です。

 そして、日本馬はというと、ジャスタウェイが8倍の4番人気、ハープスターが9倍の5番人気タイ、ゴールドシップが7番人気となっています。海外有力馬達と全く互角の位置を占めています。
 7倍の一番人気馬が、タグルーダ、エクトー、アヴニールセルタンと3頭も居る上に、日本馬3頭を始めとする有力馬が差の無い形で続くという、近年稀に見る混戦となっているのです。

 さて、思い出してみましょう。凱旋門賞勝ち馬の条件です。

① 欧州馬が強いこと。

 何度も書いてきたことで恐縮ですが、1920年開始以来90回以上の歴史を刻んできた凱旋門賞で欧州馬以外の馬が優勝したことは1度もありません。これは現時点で100%の条件なのです。
 従って、もし凱旋門賞2014で日本馬が優勝するとすれば、歴史的快挙、それも欧州以外の馬が初めて勝つという「空前の快挙」となります。

② フランス調教馬が強いこと。

 全レースを見ても約半分はフランス調教馬が優勝していますし、直近の10年を見ても6頭がフランス馬です。
 ロンシャン競馬場への経験値の高さも含めて、さすがに地元馬は強いということです。
 
③ 3歳馬、特に近年は3歳牝馬が強いこと。

 これも何度も書いて恐縮ですが、凱旋門賞の負担重量は3歳が56kg、4歳以上が59.5kgと3.5kgの差が有り、牝馬は△1.5kgですから、3歳牝馬は54.5kg、4歳以上牡馬は59.5kgと5.0kgの差があるのです。これは大差です。
 また、最近指摘されていることですが、5kgの斤量差も大きいが、59.5kgという負担自体が重い、例えば52.0kgと57.0kgの5kg差とは訳が違うとも言われています。確かに、60kg近い斤量はゴール前の脚色に大きな影響を与えるでしょう。

 この別定斤量の影響でしょうか、直近の10年でも3歳馬が8勝していますし、その8勝の内3勝が牝馬です。
 2011~2013年の直近の3年でいえば、牝馬が3連勝中であり、内2頭が3歳牝馬なのです。近時は、牝馬の強さが目立つのです。

 以上の情報を踏まえて、現時点での「凱旋門賞2014の注目馬」を挙げます。

 第一の注目馬は、タグルーダ。
 ヨークシャー・オークスでタペストリーに接戦の末敗れたとはいえ、3着馬とは6~7馬身の差が付いていましたから、タグルーダも力を発揮しており、このレースはタペストリーが良く走ったと見るべきでしょう。
 3歳牝馬で、キングジョージ6世Sという極めて強いフィールドを制しています。加えて、ヨークシャー・オークスから1ヶ月半の休養期間を設けたことも好材料でしょう。やはり、第一の注目馬とします。

 第二の注目馬は、ハープスター。
 日本馬の悲願を果たしてくれるとすれば「3歳牝馬」のこの馬の可能性が高いと思います。疑似の直線でじっくりと控えて、ロンシャン競馬場の600mの直線勝負に全てを掛けていただきたいと思います。

 第三の注目馬は、アヴニールセルタン。
 フランスの3歳牝馬2冠の無敗馬。前走ノネット賞が、凱旋門賞との関連性が薄いことは気掛かりですが、注目したい一頭です。

 以上が、凱旋門賞2014の注目馬でした。

 ジャスタウェイが前団に付けて4角で先頭に競り掛け、疑似の直線でゴールドシップが後方から進出、直線でハープスターが外から一気の追い込みを図るというレースが観られることでしょう。
 様々な馬場状態に対しても、日本勢はバリエーション豊かなメンバーが揃いました。

10月5日のロンシャン競馬場。本当に楽しみです。
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