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 6月11日、全仏オープンテニス大・男子シングルス決勝が行われ、スペインのラファエル・ナダル選手(31歳)がスタン・ワウリンカ選手(スイス)をゲームカウント6-2、6-3、6-1、セットカウント3-0のストレートで下して優勝しました。

 ナダル選手の全仏優勝は10回目。自身の持つ最多優勝回数記録を更新したのです。

 もともと「クレーコートの王者」と称されていたナダル選手ですが、4大トーナメントのひとつの大会のシングルスで10度の優勝という、男子テニス史上初の快挙を成し遂げました。

 このところ故障がちで、一時の強さは影を潜めたとも言われていましたが、見事な復活というか、全盛期の強さを髣髴とさせるプレーでした。

 全豪オープン2017ではロジャー・フェデラー選手が優勝し、全仏ではナダル選手と、かつての王者が次々と名乗りを上げる、2017年の4大大会。

 7月3日に開幕する、全英オープン=ウィンブルドン選手権大会からも、眼が離せません。
[6月14日・インターリーグ・マーリンズパーク]
マイアミ・マーリンズ11-6オークランド・アスレティックス

 5回に代打で出場したイチロー選手がヒットを打ち、チームの勝利に貢献しました。
 これでイチロー選手は5試合連続ヒットとなり、打率も.217に上げました。

 そして、このヒットはMLB通算3048安打目であるとともに、インターリーグ(交流戦)での365安打目となりました。(301試合出場、打率.318)
 インターリーグ365安打は、それまで364安打でトップタイに並んでいたデレク・ジータ選手の記録を抜いて、MLB新記録となりました。

 このところのイチロー選手のキャリアは「記録との戦い」という側面がありますが、今回も素晴らしい記録を樹立することとなったのです。
 27歳からメジャーリーグに登場したプレーヤーが、通算記録でMLB歴代トップに躍り出るというのは、「驚異的」という他はありません。

 頭書のヒットは、イチロー選手にとっての今季18本目のヒットでした。
 1ヵ月に50本以上のヒットを量産したことが何度もあるイチロー選手にとっては、とても少ない数です。

 今季はシーズン当初から出場機会に恵まれず、途中ヒットが出ない時期もあったものですから、「限界説」も囁かれました。
 伝説のプレーヤーも43歳になって、さすがに衰えが目立つようになった、などと報じる記事も目に付くようになったのです。

 私としては、そんなことはない、要は試合出場機会が少な過ぎるだけ、試合勘というよりも「試合体力」を鍛えるチャンスが無いだけ、感じていました。

 当たり前のことで恐縮ですが、どんなスポーツにおいても、「練習と試合は全く違う」のです。

 練習でどんなに真剣・正確にプレーしても、試合のそれとは多くの点で異なるのは当然のことでしょう。そもそも、アドレナリンの出方ひとつ、心持ひとつ、違うのですから。

 従って、どんなに優れたトレーニングを継続していたとしても、試合におけるパワー・スピード・瞬発力を維持するのは困難なのです。
 試合で通用するパワーやスピードは、試合に出場しながら積み上げていく他は無いのでしょう。

 レギュラーではないプレーヤーのコンディション作りの難しさが、そこにあります。

 この数年、イチロー選手は「控え」の立場でしたから、相当の準備をしてゲームに望んできたのでしょうが、シーズン60試合を越えた時点で89度しか打席に立てないという、出場頻度の少なさでは、さすがに「試合レベルのパワー・スピードの養成」は困難だったのです。
 もともと「スロースターター」のイチロー選手にとっては、尚更でしょう。

 ここにきて、少なくとも「毎試合出場できる状況」になりましたので、イチロー選手のフィジカルも試合用に向上してきたと考えます。

 もし、イチロー選手が毎試合出場し、3試合に1試合でも先発出場できるようになれば、打率も上がり、ヒット数も飛躍的に増えることでしょう。

 イチロー選手には、まだまだ、その能力が十分に有ると思います。
 
 リーグ屈指の「強力な外野手トリオ」を有するマーリンズにおいては、イチロー選手の出場機会の飛躍的増加は難しいのかもしれませんが、ドン・マッティングリー監督におかれては、DHも含めて、「イチロー選手の力をチームの優勝・成績アップの為に」活用していただきたいと思うのです。
[6月12日・第5戦・オラクルアリーナ]
ゴールデンステート・ウォリアーズ129-120クリーブランド・キャバリアーズ

 ウォリアーズ3勝1敗を受けての第5戦は、キャバリアーズとの接戦を制したウォリアーズが勝利し、通算成績4勝1敗でNBAファイナル2017を制しました。
 ウォリアーズにとっては、2年ぶり5度目のNBA王者です。

 第1クオーターQは、キャバリアーズが第4戦を制した勢いに乗って37-33と4点のリードで終えました。

 第4戦から「後手に回る」ことが多かったウォリアーズでしたが、第2Qに奮起して一気に逆転(38-23)し、前半を71-60の11点差で折り返したのです。
 結局この後は、ウォリアーズが終始リードして試合が進みましたから、この試合を決めたのは第2Qの攻防ということになります。

 このシリーズ好調のケビン・デュラント選手が要所要所で活躍を魅せました。
 このゲーム通算39ポイントを挙げ、FG%は70%という高率でした。厳しい競り合いの中で、キャブスが追い上げてくると、デュラント選手のゴールが水を差すと言った試合展開。
 フィジカルの強さもさることながら、デュラント選手の「負けず嫌い」というか精神的な強さが証明されたシリーズであったとも感じます。

 キャバリアーズでは、やはり「大黒柱」レブロン・ジェームズ選手の活躍が目立ちました。
 この試合でも41ポイントと両チームトップ。プレーのスピードと俊敏性、そして「強さ」は目を見張るものがあります。「NBA史上最高のプレーヤー」という評価が、記録面でも記憶面でも固まりつつあると思います。

 第5戦に来て、ウォリアーズではクレイ・トンプソン選手(11ポイント)、キャバリアーズではケビン・ラブ選手(6ポイント)がやや不調でした。この得点力不足をカバーしたのが、ウォリアーズではアンドレ・イグダーラ選手(20ポイント)であり、キャバリアーズではJRスミス選手(25ポイント)だったのでしょう。

 そして勝負を決したのは、ステフィン・カリー選手(34ポイント)とカイリー・アービング選手(26ポイント)の対決だったのかもしれません。

 第3戦までは、ウォリアーズのスイープかと見られていたシリーズでしたが、第4戦をキャバリアーズが地元で捥ぎ取った時、縦横無尽にガンガンと走り回るキャブスのプレーが展開された時には、2017年の再現かという見方も生まれました。

 プレーの判定を巡って、再三に渡って長時間試合が中断するという、滅多に無い位「荒れた試合」の流れの中で、大きなリードを奪われると、ウォリアーズには意外に反発力が無いようにも見えたのです。

 しかし、第4戦から第5戦の間にウォリアーズはチームを立て直し、特に第4戦・第1Q49点、前半86点(いずれもファイナル新記録の驚異的な数値)を喫したディフェンスを、相応に立て直して来ました。
 やはり「通常レベルの攻め合い」となれば、ウォリアーズの方に分があるのでしょう。

 キャバリアーズとしては、ウォリアーズの「16勝0敗のプレーオフ」を阻止したものの、2016年のチャンピオンとして連覇を逃したことは、とても残念なことでしたけれども、3年連続同一カードという、NBAファイナル史上初のシリーズを戦い抜き、過去3年間のNBAは「ウォリアーズとキャバリアーズの両雄の時代」であったことを、しっかりと証明してくれたように感じます。

 恐ろしいスピードの攻守の切り替え、フィジカルの強さと凄まじい俊敏性の併存・・・。
 バスケットボールの「新時代」を感じさせるファイナルでした。
 6月15日から18日にかけて行われる、2017年の全米オープンゴルフ大会に新しいコースが登場します。

 ウィスコンシン州のエリンヒルズ・ゴルフコースです。

 四大トーナメントの中で「最も難しいセッティング」で開催される全米オープンの会場に、初めて選出されたコースですから、さぞかし「難易度の高いコース」でしょうし、その姿・様子を観ることも、今年の大会の大きな楽しみです。

 エリンヒルズは、過去にPGAツアーで使用されたことはありません。
 一方で、2011年の全米アマチュア選手権大会の会場として使われています。従って、この全米アマでの様子が、コースを観る際のポイントとなりそうです。

 全米アマの時には、全長7760ヤード/パー72のセッティングだったそうです。相当に長いコースです。
 その時の1番ホールは、615ヤード/パー5、5番は507ヤード/パー4、6番は236ヤード/パー3、10番は504ヤード/パー4、18番は660ヤード/パー5となっていますので、間違いなく長いコースでしょう。

 加えて、インターネットの情報、写真によるコースの様子を観ると各コースのプレーをするエリアには「木が全く見当たりません」ので、風の影響を大きく受けそうなコースということになります。

 さすがは、全米オープン会場に新しく加えられたコースなのです。

 21世紀に入ってから、これまで3つのコースが全米オープンの新コースとして加えられました。

・2002年 ベスページステートパーク・ブラックコース(ニューヨーク州) 優勝者タイガー・ウッズ
・2008年 トーリーパインズゴルフコース・サウスコース(カリフォルニア州) 優勝者タイガー・ウッズ
・2015年 チェンバーズベイ・ゴルフコース(ワシントン州) 優勝者ジョーダン・スピース

 この3コースの内、ベスページとトーリーパインズは既に「全米オープンに相応しいコース」として認識されたようです。
 そのこと自体が、とても価値あることだと思います。
 ベスページ・ブラックコースは、既に2009年に2回目の会場となっていますし、トーリーパインズ・サウスコースも2021年の会場に決まっているのです。

 これまでも、新コースとして使用されながら「2度目の開催が無い」コースもあるのですから、選ばれるだけでもとても光栄なことであり、開催コースとして「定着」するのは相当に難しいことなのでしょう。

 少し話は逸れますが、この2つの新コースで開催された大会は、いずれもタイガー・ウッズ選手が優勝しています。全盛期のタイガー・ウッズ選手の適応力の高さを示す事実でしょう。

 話を戻します。

 エリンヒルズの「難しさの源」はその長い距離であろうと思いますので、ベスページ・ブラックコースと同じようなセッティングが行われると観てよさそうです。
 そうすると、全米オープン2017は、7800ヤード/パー70いったレギュレーションになるのでしょう。
 グリーンも、もちろんアンジュレーション満点の作りですから、これで風でも強く吹こうものなら、とんでもなく難しいコースに成る可能性があります。

 オークモント・カントリークラブやバルタスロールゴルフクラブ、コングレッショナル・カントリークラブ、ウィングドフット・ゴルフクラブ、ペブルビーチ・ゴルフリンクス、オークランドヒルズ・カントリークラブ、といった、全米オープン100年の歴史を支えてきた常連の難コースに、全米ゴルフ協会は新しいコースを次々に加えてきています。

 2017年のエリンヒルズ・ゴルフコースに続いて、2022年にはザ・カントリークラブ(マサチューセッツ州)、2023年にはロサンゼルス・カントリークラブ(カリフォルニア州)が登場するのです。

 歴史と伝統を誇る世界最高のゴルフトーナメント(全米ゴルフ協会はもちろん、そう認識していることでしょう)は、時代の流れ、ゴルフ競技各方面の進化・変化に対して、柔軟に対応し、新しい方法を導入していかなければならないのは、当然のことなのかもしれません。

 「いつまでも継続・存続」していくためには、「常に進化・変化を続けていかなくてはならない」、「不変の為には、変化し続けなければならない」のは、ゴルフ競技、あるいはスポーツに限らず、世の中の全ての事柄・事象・組織・事業に共通したことなのでしょう。
 読売ジャイアンツが連敗を続けていた頃、ジャイアンツを取り巻くテレビ報道も増加しました。

 ある試合で負けた後、東京ドームを後にする、ジャイアンツの選手達が報道されたのです。

 どの選手も「Tシャツ」を着ていました。

 これを見た愚妻が「仕事に行く格好じゃない」と叫びました。
 このラフな服装が気に入らなかったのでしょう。

 「長嶋さんが後楽園球場入りする姿を何度か観たことがあるけれども、いつもブレザーを身に付けていたよ。気合と言うか、試合に臨む気持ちが服装に表れるのよ。監督までTシャツ。こんな格好しているようじゃ、勝てないわ」と続けます。

 連敗が続く中で、選手達に少しでもリラックスしてもらおうと考えて、こうした服装で球場入りしているのかもしれませんし、ひょっとすると球場入りする時はブレザーやスーツ姿で、球場から帰る時にはTシャツ姿なのかもしれません。

 いずれにしても、試合に臨む気合・緊張感を示す、気持ちを高揚させるためには、相応の服装をすることには意味が有ると感じます。

 加えて、子供たちを始めとするファンの「夢・憧れの対象」である選手達は、それなりの服装をする義務が有ることも、当然のことでしょう。だらしない格好では「興醒め」なのです。

 もちろん、頭書のTシャツ姿はだらしないものではありませんでしたが、「戦士」としては相応しいものではないのかもしれません。

 そもそも、仕事である野球において「連敗続きで精神的に疲れてしまい弱音を吐く」というのでは、精神的な弱さが感じられることになるでしょう。

 少なくとも、ファンの前で「弱音を吐く」「弱っている様子を見せる」こと自体が、「夢・憧れの」対象としては残念なことでしょう。「情けない」というファンも居そうです。

 スタープレーヤーには、スタープレーヤーとしての「毅然たる様子」が必須なのです。
 ニューヨーク・ヤンキースのジャッジ選手の活躍が続いています。

 6月8日終了時点で、ホームラン18本・打点41のアメリカンリーグALの二冠王。

 6月9日のボルチモア・オリオールズ戦でも、初回「弾丸ライナー」のホームランをレフトスタンドに叩き込みました。
 「弾丸ライナー」という言葉は時々使われますが、これは真の弾丸ライナーでした。
 打球の初速が時速195.8kmという、今シーズンのMLBで出た全てのホームランの中で最速、それどころか、2015年シーズンに導入された「打球初速計測機」で確認された最速のホームランだったのです。
 この3シーズンにかけて、MLBでは数百本以上のホームランが観られたと思いますが、その中で最速なのです。
 確かに、テレビカメラが打球を追いかけ、捉えた時にはスタンドに突き刺さる直前でした。もの凄い打球です。

① 十分なマイナー生活

 25歳のジャッジ選手ですが、カリフォルニア州立大学から2013年のMLBドラフト一巡目(全体32位)でヤンキースから指名されて、プロ入りしました。
 そして、MLB初出場が2016年8月ですから、3年近くマイナーリーグで鍛えられたことになります。

 大学卒のドラフト一巡目指名プレーヤーとなれば、直ぐに一軍で使って見ようという方法もあるのでしょうが、MLBでは「一定期間マイナーで育成する」ことも多いようです。

 例えば、あのデレク・ジータ選手も、1992年ドラフト一巡目でヤンキースに指名されて入団しましたが、MLBデビューは1995年5月でした。ジータほどのスーパースターなら、入団即MLBデビューしたのではないかと考えてしまいますが、しっかりと「マイナーで力を蓄えた」のです。
ジャッジ選手もジータ選手とほぼ同じ期間マイナーで育成されています。

 「本物のスターはしっかりとした育成から生まれる」のかもしれません。

 「25歳のルーキー」とは、少し遅れて来たルーキーと言う感じもしますが、それだけ「本物度が高い」のではないでしょうか。

② アレックス・ロドリゲス選手に似たシルエットとスイング

 ジャッジ選手の打席における構え、スイングはAロッドに似ている感じがします。
 ロドリゲス選手も、身長191cm・体重102㎏と、デビューした当時には「大型野手」として鳴らしました。
 ジャッジ選手は201cm・125㎏と、ロドリゲス選手よりひとまわり大きい体躯を誇りますが、そのボールの捉え方、スイングイメージはとても良く似ています。

 ジャッジ選手のホームランは、センター周辺が多く、大きな放物線を描いて飛んで行く打球が多いのですが、その点でもAロッド選手に似ています。

 通算696本塁打、MLB歴代4位というホームランアーティストだったアレックス・ロドリゲス選手に似たスイングのジャッジ選手のバットから、沢山のホームランが生れるのは自然なことなのかもしれません。

 もちろん、Aロッド選手と同じようなスイングを身に付けることは、とても難しいことであるのは間違いないことです。

③ 凄い人気

 オールスターゲーム2017のファン投票が続いていますが、ジャッジ選手はALの得票数NO.1です。
 数多いるMLBのスーパースター達を尻目に、ルーキーがトップに立っているのです。

 また、ヤンキースタジアムには「ジャッジズ・チェンバース」と呼ばれる専用席が出来ました。ジャッジ選手のファン専用の席で、ジャッジ選手のプレーを「ジャッジする」判事席の様なものです。
 ジャッジズ・チェンバースの「判事」達は、ジャッジ選手のプレーの都度、「立ち上がって応援するように」等々の「判決」を、他の観客に出すのです。

 その風貌・人柄・雰囲気が、既にファンの心を掴んでいるジャッジ選手が、ヤンキースの中心選手、MLBのスーパースターに育っていくのに、それほど時間はかからないでしょう。

 それにしても、ニューヨーク・ヤンキースの若手プレーヤーの活躍は、眼を見張るものが有ります。

 頭書のオリオールズ戦の2番ヒックス選手は27歳、5番のカストロ選手も27歳、6番のサンチェス選手は24歳、7番のグレゴリウス選手は27歳、そしてこの試合先発のセベリーノ投手は23歳と、これからのヤンキースを牽引して行くであろう若手プレーヤーが目白押しなのです。

 丁度1990年代前半に、若手としてデビューしてきた、デレク・ジータ選手、フォルヘ・ポサダ選手、アンディ・ペティット投手、マリアーノ・リベラ投手が登場してきた頃を彷彿とさせます。
 この4名が中核となったヤンキースが黄金時代を迎えたことは、ご承知の通りです。
 こうした生え抜きのプレーヤーを「骨格」として、トレードで優秀な選手を補強しながら、10年以上に渡ってMLBの主役を演じ、ワールドシリーズでの優勝を重ねたのです。

 2010年代に入って、この1990年代に登場した「骨格」プレーヤー達が次々と引退し、ヤンキースは「雌伏」の時期を迎えました。こうした時期には、ヤンキースは豊富な資金力を動員して、他球団のスター選手、完成されたプレーヤーを引き抜き・ラインナップに並べることが多いのですが、今回は数年に渡って「野手の大型トレード」は少なかったと思います。

 この「雌伏の期間」、ヤンキースは「育成」に努めたのでしょう。
 その「育成」が実りつつあります。
 こうした「育成」が得意とは言えない印象が有るヤンキースですが、実際にはGM、マイナーリーグの指導者、チームスタッフ、そして監督・コーチ陣に、素晴らしい人材が揃っているのでしょう。そうでなければ、こうは行かない筈です。

 当たり前のことですが、チーム創りはプレーヤーとベンチスタッフだけでは出来ません。チームの各部署に有能な人材を揃え、その有能な人材が高い意欲と使命感を持って当たらなければ、良いチームは創れないのです。

 頭書のゲーム、オリオールズの1塁手はクリス・デービス選手でした。
 この試合でも一矢を報いるホームランを放った、MLB屈指の長距離ヒッターであるデービス選手も、相当に大きなプレーヤーです。
 ところが、ジャッジ選手がヒットで1塁に出ると、ジャッジ選手の方がデービス選手より、ひとまわりも、ふたまわりも大きいのです。

 MLBでは、2mを超える投手は相当数いますが、野手にも2m時代が到来したのかもしれません。
 ジャッジ選手は、その体格も含めて、あらゆる点で「大きなプレーヤー」なのでしょう。
 2017年のペナントレースも60試合前後を消化しました。折り返しに近づいている時期です。

 今シーズンは、大きな連敗=10連敗以上、が多いシーズンに見えます。

① 読売ジャイアンツ 13連敗
② 日本ハムファイターズ 10連敗
③ ヤクルトスワローズ 10連敗(6月10日現在)

 シーズン序盤とはいえ、どのチームにとっても痛い連敗であり、結果として「自力優勝」は早々に消滅しています。

 加えて、今シーズンの特徴として挙げられるのは、大きな連敗を喫したチームが必ずしも最下位では無い、ということでしょうか。もっと負けているチームがあるのです。

 パリーグでは、ロッテマリーンズが長く?最下位を占めています。
 4月に10連敗して、6月にも6連敗した日本ハムから4.5ゲーム差での最下位というのですから、千葉ロッテの不振は相当重症です。今季も大きな連敗は無いものの、連敗し1勝しては再び連敗という、残念なパターンを繰り返しているのです。

 セリーグでも、ヤクルトが最下位、ジャイアンツが5位ですけれども、この2チームと4位中日ドラゴンズとの差はさほど大きくはありません。中日も、6月10日時点(以下、同じ)で24勝33敗の借金9という苦しいシーズンを過ごしているのです。

 結果として、ペナントレースは「勝ち組」と「負け組」に分かれる展開となりました。

 セリーグは、首位の広島カープが貯金15、2位の阪神タイガースが貯金11と2チームのみが勝ち越しています。
 まだ6月中旬ですけれども、この2チームの優勝争いでしょうし、シーズン後半の競り合いになれば、若手プレーヤーが多く体力面・持久力面で勝る広島カープの優位は動かないところでしょう。

 パリーグは現在の上位3チーム、楽天ゴールデンイーグルス、ソフトバンクホークス、西武ライオンズの優勝争いに絞られた感が有りますし、戦力面を見れば、楽天とソフトバンクの熾烈な優勝争いが予想されます。こちらは最後まで接戦でしょう。

 6月中旬時点で、これほどペナントレースの構図がはっきりしてしまったシーズンは、珍しいかもしれません。
もちろん、下位のチームの「大反攻」「メイク・ミラクル」を期待していますけれども、客観的に観て戦力不足は深刻だと感じます。

 広島と阪神、楽天とソフトバンク、の4チーム以外のファンにとっては、とても残念な有様でしょうし、ペナントレースの盛り上がり、プロ野球人気の面から観ても、良いこととは言えません。

 「チーム創り」の重要性が、良く分かる2017年シーズンとなったのです。
 
 サッカー・オランダ1部リーグ=エールディヴィジの2016年~17年シーズンは、5月14日に最終の第34節の試合が行われ、フェイエノールトが勝点を82として、同81で追いすがるアヤックスを抑えて優勝しました。

[5月14日・第34節]
フェイエノールト3-1ヘラクレス・アルメロ

[5月14日・第34節]
アヤックス3-1ヴィレムⅡ

 首位を争う両チームは、共に最終戦を3-1で勝ちました。
 アウェイでヴィレムⅡを下したアヤックスもさすがですが、久々の優勝への地元ファンの熱い声援を背に、ディルク・カイト選手のハットトリックで、ホームゲームを勝ち切ったフェイエノールトも、今シーズンの実力を発揮した形です。

 最終的に、フェイエノールトは26勝4敗4引分、アヤックスは25勝3敗6引分と、負け数ではアヤックスがひとつ少なかったのですが、勝ち星でフェイエノールトがひとつ勝り、僅か1点差という接戦となったのです。

 直接対決で1勝1引分と優位だったアヤックスにとっては、シーズン開始直後の2016年8月20日のヴィレムⅡとのゲームと12月11日のFCトゥエンテとのゲームを、共に1点差で落としたことが、大きく響きました。
 もちろん、アヤックスの成績も、十分に優勝に値する水準でしたから、今季はフェイエノールトが「良く勝ち星を積み重ねたシーズン」を送ったということなのでしょう。

 クラブの財政的な理由から、21世紀に入ってフェイエノールトの成績は低迷を続けました。
 エールディヴィジの3強と言われる、アヤックス、PSVアイントホーフェン、フェイエノールトですが、2001年以降フェイエノールトはアヤックスとPSVに大きく水を開けられました。

 2001年から2016年まで、アヤックスは6度の優勝、PSVは8度の優勝を重ね、名門チームとしての実績を積み重ねましたが、フェイエノールトは1度も優勝できませんでした。
 この間に、フェイエノールトは優勝回数で大差を付けられてしまいました。

 そうした「長い低迷」を乗り越えての、今季の優勝は、ようやくフェイエノールトの強化策が実り、財政面も含めたチーム力が復活してきたということでしょう。
 チームの得点王は、21点でニコライ・ユルゲンセン選手(デンマーク)、2位はイェンス・トールンストラ選手、3位はカイト選手と、中盤のプレーヤーが並びます。FWとMFが一体となって攻める「オランダ伝統のサッカー」が、今季の持ち味だったのかもしれません。

 エールディヴィジの歴史を見ると、世界的なプレーヤーの足跡を見ることが出来ます。
 シーズン得点王を少し振り返れば、1966~67年と1971~72年のシーズンには、ヨハン・クライフ選手(アヤックス)が得点王に輝きました。
 1983~87年は4季連続でマルコ・ファンバステン選手(アヤックス)が、1988~91年は3季連続でロマーリオ選手(ブラジル、PSV)が、1994~95年にはロナウド選手(ブラジル、PSV)が得点王となっています。
 所謂、欧州4大リーグではないのですが、エールディヴィジには世界的プレーヤーが活躍してきた、そして活躍している歴史があるのです。

 UEFAチャンピオンズリーグでも、アヤックスが4回、PSVとフェイエノールトが1回ずつ優勝しています。エールディヴィジは、欧州NO.1クラブチームを生み出す力が十分に有るリーグなのです。

 フェイエノールトは、長い低迷から抜け出しました。
 エールディヴィジ2016~17は「名門復活」のシーズンだったのです。
 久しぶりに串揚げ屋さんにやってきました。
 思いもよらぬ食材が揚げられてくるのが、とても楽しみな料理ですし、ビールとの相性も抜群です。

S「読売ジャイアンツが苦戦しているね。連敗記録を更新したようだし、とにかくチーム力が足りない感じがする。」

「いつのまにか、こんなに弱くなっていたんだね」

S「巨人軍の戦力低下は2015年シーズンから顕著になったと思うけれど、それ以前から『世代交代』に失敗していることは明白だったね」

「確かに、他球団に比べて20歳代のレギュラープレーヤーが少ないね。例えば、広島カープなら『たな・きく・まる』や鈴木誠也選手など、主力の大半が20歳代、それも20歳代前半のプレーヤーも多い。いまや4番に定着した感のある鈴木選手は、確か22歳だ。カープは今後10年間、4番打者の心配をしなくても良いんだから、凄いよね」

S「このところ、何故巨人軍がこんなに弱くなったのか、といったニュアンスの記事が多い。そして、『常勝を義務付けられ、他チームに比べて注目度が高いから、若手を使うのも容易では無い』といった意見も目に付く。本当に、そうだろうか」

「他球団に比べて注目度が『飛び抜けて高かった』のは20世紀の話だろう。もう20年以上も前の話。21世紀になってからは、プロ野球全体の人気低下の波の中で、人気分散化が進んできた感じがする」

S「僕もそう思う。先日も東京ドームに行ってきたが、一番上の階のお客さんは招待券を持って入場している人が大半だった。僕も、そのひとりだったんだけれども。新聞販売店からチケットをもらったりしているんだと思う。その試合はもつれて、試合時間が長くなり、一番上の階の観客は午後9時を過ぎたころから帰り始め、9時半過ぎにはガラガラだった。帰りの電車を気にしているんだろうが、やはり『ダダで見に来た試合は最後までは見ない』んだろう。東京ドームの巨人戦がガラガラでは格好がつかないから、無料券をばらまいてお化粧していることになる」

「東京ドームでの試合では、有料入場者数が少なくて売上が上がらないから、地方球場での試合を増やしているという話を聞いたことが有る。地方では、まだお金を払ってジャイアンツ戦を見に来る人が多いのだろう。ホームスタジアムでファンを動員できないチームになっているということになる」

S「そういうお化粧をしなければならないチームは『注目度の高いチーム』ではないし、もちろん『盟主』にはほど遠い。『カープ女子』に代表されるように、広島カープのホームグラウンドがいつもファンで埋め尽くされているのとは好対照に見える」

「だったら『注目度が高いから世代交代が遅れた』というのは、言い訳に過ぎないね」

S「それも、相当苦しい言い訳だろう。要は、チーム像のビジョン創り、スカウトの眼、若手育成チームの活動、試合での若手起用法、等々、全ての分野での力不足、怠慢、失敗が、ここにきて一気に出てきたということだろう」

「それにしても、どんなに下手を打っても、これだけ20歳代前半のレギュラープレーヤーが少ないチームが出来上がってしまうのは、逆に珍しいことの様に感じる。ドラフトやスカウトがどんなに失敗しても、中からひとりやふたりは伸びてきそうなものだろう」

S「そこは、とても不思議なところだ。ペナントレースを見ていると、大袈裟に言えば過去5年間、ジャイアンツには新人が入らなかったかのように見える。どのような採用・育成を行えば、これだけ『若手の芽を摘む』ことが出来るんだろう・・・」

「巨人軍は、これからどうしたらいいんだろうか」

S「奇策は無いんじゃないか。これまでのように、トレードで完成されたプレーヤーを連れてきて一時的な勝ち星を積み上げるやり方では無く、『育成』を成功させて、10年間戦えるチームにしたいところだね。かつてのV9も、そうしたチーム創りの結果だと思うんだが・・・」

「メジャーリーグのヤンキースが良い例だね。一時はスター選手が居なくなって、人気も下がったけれど、若手を鍛えて良いチームに生まれ変わりつつある。何より、プレーに生気というか意外性があって、観ていて楽しいよね」

 バナナの串揚げに続いて、御餅の串揚げが出てきました。

 「マスター、新しい食材が次々に出てくるね。とても美味しいよ」

 「店を始めて40年以上になりますが、『食材』だけ見つけても駄目なんですよ。他の食材との組合せや、揚げ方、ソースや塩との相性を工夫しないと。お客様に出しながら、感想を聞くこともあります。バナナは、この形になるまで2年くらいかかりました」

 S君と私は舌鼓を打ちながら、ビールからハイボールへと移行していました。
 5月29日から6月5日にかけて、ドイツ・デュッセルドルフで開催された、卓球の世界選手権大会で、日本チームは素晴らしい成績を収めました。

 オリンピックに次ぐ格の大会ですから、世界中の強豪選手・強豪国が「本気」で参加してくる中での好成績は、「卓球日本の復活」への道程が、着実に進んでいることを示しています。

 混合ダブルスでは、日本の石川・吉村組が優勝しました。決勝ではゲームカウント1-3からの3ゲーム連取という逆転勝利。
 同種目では、日本勢48年ぶりの金メダルでした。

 男子ダブルスでは、森園・大島組が銀メダルを獲得しました。決勝では、世界ランキング2位と3位が組む中国ペアに1-4で敗れましたが、堂々たる試合を繰り広げてくれました。
 こちらも48年ぶりの銀メダルです。
 また、丹羽・吉村組も準決勝に進出、銅メダルを獲得しました。
 男子ダブルスのベスト4に2つの日本ペアが進出したのです。

 女子ダブルスでは、早田・伊藤組が銅メダルを獲得しました。大会最終日に行われた準決勝で、中国ペアに1-4で敗れましたけれども、16年ぶりの銅メダルは見事です。

 以上がダブルス種目の好成績です。

 そしてシングルスでは、平野美宇選手が銅メダルに輝きました。
 準決勝では、世界ランキング1位の丁寧選手(中国)に1-4で敗れましたけれども、彼我の力の差が縮まっていることを実感させてくれる試合内容でした。

 今大会で日本チームが獲得したメダルは計5個。
 その5個を8名の選手で獲得したのです。
 日本チームの選手層の厚さをも感じさせる事実でしょう。

 男子シングルス種目のみがメダル無しに終わりましたけれども、日本のエース・オリンピックメダリストの水谷隼選手を、14歳の張本智和選手が破り、張本選手がベスト8まで勝ち上がるなど、この種目でも選手層の厚さを感じさせました。

 「卓球日本」復活の足取りは、とても力強いものがあります。
 今大会も「48年ぶり」という言葉が、飛び交いました。ダブルス種目で、半世紀を経ての復活が進んだのです。
 中国チームを始めとする「本気」の強豪を相手にしてのメダルラッシュには、大きな価値があるでしょう。

 道半ばといえども、世界大会のたびに、日本チームの素晴らしいシーンが増えていくのは嬉しい限りです。
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